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エンタープライズIT新潮流 第27回 効果的なディスカションの方法を伝授します - そのブレインストーミング、まだやりますか?

マイナビニュース / 2024年5月27日 7時0分

画像提供:マイナビニュース

企業の中でなにか課題が見つかった場合、その解決方法についてブレインストーミング形式でディスカッションする場面が多いかと思います。ただ、過去を振り返ってみてください。そのディスカッションの結果、有効なアクションができて、課題を解決できたことがありますか?

ほとんどの場合は、“いいえ”ではないかと想像します。今回は、ブレインストーミングが効果的なディスカッションの方式ではない理由を探ります。そして、どのようにディスカッションをすると効果的なのかを解説します。
ブレインストーミングがうまくいかない理由とは

ブレインストーミングは1950年代に誕生した、グループでディスカッションをする手法です。複数のメンバーが議題に対して自由に意見を出し、新しい発想やアイデアを膨らませ、それらを昇華させる目的で行われています。日本では省略して「ブレスト」と呼ぶこともあります。「ブレストしようぜー」みたいな言葉があるくらい普及していると思います。

以前、イノベーションについて、それは「新結合(neue Kombination)」、つまりNew Combinationであり、自分の知識と、遠くにある自分に無い知識の新しいコンビネーションだという話を書きました。ブレーンストーミングはこのNew Combinationにピッタリで、何かイノベーションが起こせるのではないかと想像してしまいますよね。でも、そこには落とし穴があります。

その落とし穴とは、バイアスです。人間の集団における心理作用です。集団でディスカッションする場合に起こる代表的なバイアスとして、社会的手抜き、社会的圧力による同調、聴衆抑制があります。

社会的手抜きはリンゲルマン効果とも呼ばれ、集団でいるときは自分が行動や発言しなくても、ばれないという心理が働くことです。集団では、ついついさぼっちゃうのです。特定の人しかディスカションを真剣にやらないということが起きるのです。筆者にも思い当たる節があります。

社会的圧力による同調とは、集団の中で少数意見を持つ人に対し、他の大多数の人と同じような考えや行動を取るよう、暗黙のうちに強制されることです。長いものに巻かれるということです。ディスカッションにおいては、強い意見を持つ人や力関係が上の人が主導権を持ち、それに巻かれていくことが多いと思います。「この人と熱い議論をするのは面倒だ」という場面もありますが、意見に同調していくことも多いのです。

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