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衛星データ利用のプロたちがALOS-4に熱視線 - CONSEO衛星データ研修ツアー1日目

マイナビニュース / 2024年5月31日 7時2分

○期待が高まるALOS-4で衛星データ活用のすそ野は広がるか

研修会場では、プログラム後半に衛星データ、特にSAR衛星の機能を活かして応用を創出するワークショップが行われた。桜島の地上観測が充実していることを活かして、火山を観測するSARの能力を地上のデータと突き合わせて検証し高精度化するといった案が出され、ALOS-4の利用を待ちわびる人々の期待が高まっていることが伺えた。

講演の後、有川PMは「SNSやニュースの情報を元にタスキングする衛星システムが私の夢なんです」と語った。タスキングとは、衛星への撮像指示のこと。これまでは、災害発生といった事態が起きてから、あるいは起きることが確実と見られる場合に衛星利用が決定する。撮像要求は、基本的な衛星の撮像時刻(ALOS-2であれば12時と24時、ALOS-4も同様)の3時間半前までに行うこととなっている。これをさらに自動化し、SNS上で人々が「なにか起きている」と声を上げ始めたことをいち早く察知し、自動でタスキングができて衛星はセンサーをそちらへ向けている――そんなことができれば、インシデントからほとんどタイムラグなく観測データが得られるようになるだろう。

「なにか」は災害とは限らない。社会的な人々の活動かもしれないし、壮大な自然現象かもしれない。衛星がとらえた豊かなデータを元に、そのできごとは人の記憶に残るものになるはずだ。そうした社会を目指して、衛星データ活用を“自分ごと”にするための研修会だった。

秋山文野 あきやまあやの フリーランスライター/翻訳者(宇宙開発) 1990年代からパソコン雑誌の編集・ライターを経て宇宙開発中心のフリーランスライターへ。ロケット/人工衛星プロジェクトから宇宙探査、宇宙政策、宇宙ビジネス、NewSpace事情、宇宙開発史まで。著書に電子書籍『「はやぶさ」7年60億kmのミッション完全解説』、訳書に『ロケットガールの誕生 コンピューターになった女性たち』ほか。 この著者の記事一覧はこちら
(秋山文野)



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