ソニーセミコンダクタソリューションズ、熊本県にイメージセンサー新工場建設を決定
マイナビニュース / 2024年5月31日 17時1分
熊本県に新たなイメージセンサー工場建設を決定
また、熊本県合志市における新工場の建設を決定。将来のモバイル用イメージセンサーの需要増に備えるという。「まずは、リードタイムと労働力の確保を要する建屋の建設を進め、製造装置を含めたライン設営に向けた投資は、今後の需要動向を慎重に見極めながら判断する」という。
さらに、ソニーセミコンダクタソリューションズが少数株主として出資している台湾TSMCが設立した熊本県菊陽町のJapan Advanced Semiconductor Manufacturing(JASM)に関しては、「2024年2月に第1工場の開所式を行い、22nmの量産準備が順調に進んでいる。第2工場は将来の12nmに備えたキャパシティの準備という位置づけである」と述べた。
各領域ごとの戦略
I&SSでは、現在の事業を、「成長牽引事業領域」、「収益事業領域」、「戦略事業領域」の3つに分類し、それぞれに事業の方向性を明確にしていく考えを明らかにした。
そのなかで、「成長牽引事業領域」には、モバイル用イメージセンサーを位置づけている。成長投資を継続しながら、中長期でI&SS事業の成長を牽引することになる。
「モバイル用イメージセンサーの市場成長を牽引するのは動画である。動画によるクリエイションやコミュニケーションの拡大が見込まれ、カメラの性能強化の流れが続くだろう。モバイルカメラの性能進化においては、感度・ノイズ、ダイナミックレンジ、解像度、読み出し速度、消費電力の5つが重要であり、いずれもイメージセンサーの性能に依存するものである。静止画では、画像処理の効果を最大化するためにセンサーの特性が高いことが大前提となる。さらに、動画では、リアルタイム性の実現において、センサーの優劣が直結することなり、技術進化の余地がまだ大きい。ソニーには、長年の技術やノウハウの蓄積があり、センサー技術の総合力が、競合に対する強みになる」と語った。
スマホに搭載されるメインカメラに加えて、サブカメラでも大判化が進むと想定しており、さらに進展する大判化がモバイル用イメージセンサーの市場拡大を牽引すると見ている。
「収益事業領域」は、デジタルカメラ向けや、セキュリティ分野をはじめとした産業・社会インフラ用イメージセンサーが含まれる。ここでは、「高い競争力を維持、強化しながら、収益を最大化することになる」としている。
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