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増加する心臓病─。知っておきたい病院選びのポイント /渡邊剛(ニューハート・ワタナベ国際病院総長)

マイナビニュース / 2024年6月11日 7時30分

画像提供:マイナビニュース

心臓病による突然死は、年々増加している。この傾向は今後も続くだろう。年齢を重ねる中で日頃からカラダの状態に気を配っていても、未然に察知することが難しいのが心臓病の特徴でもあるのだ。

では、いかにして防ぐのか? また、心臓手術が必要になった場合、どのように知識を得て病院選びをすればよいのか? 世界のトップクラスで活躍を続ける心臓外科医・渡邊剛氏に話を聞いてみた。
○■「突然死」を予防するために

──心臓病による「突然死」が近年、増加していると言われています。それは、本当でしょうか?
「本当です。ここ数年で日本人の寿命はさらに延びましたが、その分突然死は増加していて、そのほとんどは心臓病によるものです。
日本AED財団の資料によると、その数は一日に約200人、つまり7分に1人が心臓突然死により亡くなられています。

──驚きの数字ですね。これを事前に防ぐことはできないのですか?
「多くの方が、定期健診を受けられているかと思います。年齢を重ねる中で自分の健康状態を確認することは必要ですが、実際のところ定期健診だけでは心臓の状態を正確には把握できません。
造影剤を使った検査などで狭心症や動脈溜が見つかることはありますが、これは一般的な健康診断には含まれていない。つまり、よほど悪い状態にならないと気づけないのが心臓病なのです」

──では、どのようにして心臓病を防げばよいのでしょうか?
「予防策はあります。基本的には次の3つが大切でしょう。
1つ目は、規則正しい生活を心がけることです。
早く寝て、早く起きる。睡眠時間はしっかりと確保する。規則正しい生活をすることで、カラダに過度な負担をかけることを避けられます。
2つ目は『3つの白い粉』を遠ざけること。
『3つの白い粉』とは、食塩、砂糖、小麦粉のことです。これらの摂取を抑えることで、心臓病や生活習慣病のリスクを下げることができます。

そして3つめ目は、飲酒を控え、タバコは吸わないことです。
言うまでもなく喫煙は、百害あって一利なし。お酒も適量以上の摂取は避けた方がよいでしょう。
さて、あなたはすべて守れますか?」

──正直なところ守れません。すべてどころか1つも守れません。仕事柄、生活のリズムは不規則ですし、好きなものを食べたい。タバコはやめられないし、毎晩ビールは欠かせません。
「そうですか。仕事柄、生活リズムを一定に保てない方は多くいらっしゃいますし、睡眠時間の確保が難しい方も少なくありません。
また、美味しい食べ物には「3つの白い粉」が欠かせないんですよ。
『酒とタバコをなくして、なんのための人生か』と言われる人もいます。

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