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大河原克行のNewsInsight 第297回 未踏領域へと踏み出す「プレイステーション」ビジネス、ふたりの新CEOが語った未来

マイナビニュース / 2024年6月13日 23時39分

PlayStation Studiosでは、3つの戦略的な柱を重視しているという。

ひとつめは強力なIPホルダーとしてのポジションを強化すること、2つめはシングルプレイヤーゲームに留まらず、ライブサービスゲームへとモデルを拡大し、Z世代やα世代などの新たな層に訴求し、新たな収益源を確保すること、3つめに、PCやモバイルといったデバイスにコンテンツを提供し、ビジネスチャンスを広げることである。

ハルスト氏は、「多くの人たちにコンテンツを利用してもらうために、開発および配信プロセスの効率向上を目指している。また、IPを創出し、ゲームだけでなく、映画やテレビ、グッズ、ロケーションベースエンタテインメントなどを通じて、ゲームとゲームを超えたオーディエンスに訴求していくことに力を注いでいる」と述べた。

2023年10月に発売した「Marvel’s Spider-Man 2」は、約1100万本を販売し、大きな成功を収めたほか、2024年初めに、PS5とPC向けに同時発売した「HELLDIVERS 2」は、ライブサービス領域での強みを生かすとともに、プレイステーション以外のプレイヤーにもゲームを提供したことで、より高いリターンと、リーチの拡大を実現できたという。「ライブサービスやコンソールの枠を超えたコンテンツに投資し、期待する成功を収めた好例である」と位置づけた。

また、「Ghost of Tsushima」もPC向けに展開し、リーチを拡大。コンソールでしか提供されていなかったネットワークの体験をPCにも拡大することで、プレイステーションの魅力をPCにも広げているという。

ライブサービスゲームでは、「Destiny」や「MLB The Show」、「FAIRGAME$」、「Concord」、「Marathon」などを制作し、この領域での事業拡大を目指す。

西野氏は、「コンソールはハードウェアのすべてを自分たちが開発できるため、研ぎ澄まされた体験が提供できる。コンソールの価値を磨き続ける姿勢は変わらない。一方で、PCユーザーが増加することは、成長のオポチュニティだと理解している。SIEは、プラットフォーム全体で顧客拡大を目指す」とした。

なお、モバイル向けゲームタイトルについては、強力な開発チームを編成しているとしながら、「PC向けのアグレッシブなアプローチとは異なり、慎重なアプローチを取っている。だが、新たなオーディエンスをこの分野でも獲得したい」(ハルスト氏)と述べた。

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