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基地局出力アップの瞬間をこの目で確認、KDDIのSub6エリアが関東で2.8倍に拡大 - KDDIが5G(Sub6)エリアの拡大と通信品質向上についての説明会を開催

マイナビニュース / 2024年6月15日 6時21分

画像提供:マイナビニュース

KDDIは6月14日、5G(Sub6)エリアの拡大と通信品質向上についての説明会を開催しました。席上では、2024年5月末の時点で、関東地方のSub6エリアは2024年1月時点の2.8倍となり、全国では同じく1.5倍になっていることが発表されています。またSub6エリアでは、4G周波数帯の転用によって5Gサービスを提供しているエリアにくらべ、通信速度が約3倍に向上したことも報告されました。

○5Gは普及期に入り、4G転用周波数からSub6へ移行

今回の説明会は、同社が2024年5月末までに実施した、Sub6(3.7GHz帯/4.0GHz帯)により5Gサービスを提供するエリアを拡大する計画の結果報告といったニュアンスのもの。その内容を理解するには、まず同社の5Gサービスの展開方針から話を始める必要があります。

KDDIに限った話ではありませんが、モバイル通信の5Gサービスが利用する周波数帯は、「4G転用周波数」「Sub6」「ミリ波」のいずれかになります。大雑把にいうと、エリア展開のしやすさでいえば「4G転用周波数」>「Sub6」>「ミリ波」という順で、通信速度に関していえば「ミリ波」>「Sub6」>「4G転用周波数」という順になります。このためKDDIでは、2023年度までの5G導入期においては4G転用周波数により5Gエリアの整備を優先してきました。そして2024年度からを5G普及期とし、Sub6により5Gサービスを提供するエリアを一気に拡大しようとしています。

こういった方針のもと、5G基地局整備を行って結果、KDDIは5G基地局を約9.4万局展開するに至り、このうちSub6による基地局は約3.9万局。いずれも国内4キャリアで最多となっています。このSub6基地局数の増加が、Sub6エリア拡大の1つの要因となっています。

○衛星干渉条件の緩和でSub6エリアは一気に拡大

しかしSub6基地局の整備だけでは、「2.8倍」「1.5倍」というほどのエリア拡大にはなりません。今回これほどのエリア拡大が可能になったのには、「衛星干渉条件の緩和」という要因があります。

実は5Gサービスで利用するSub6の周波数帯は、人工衛星と地上の通信に利用する周波数帯と重複しています。このため、衛星通信に干渉することのないよう、衛星通信の地上設備の周辺のSub6基地局は出力を制限していたのです。

それが、衛星通信の地上設備の移転などの対策が進んだことにより、2024年3月末をもって広い範囲でこの出力制限が解除されました。その結果、Sub6基地局の出力を最大化することが可能となり、Sub6エリアは関東エリアで2倍になりました。

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