1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. パソコン

大河原克行のNewsInsight 第301回 パナソニック冷蔵庫のマザー工場、世界トップの生産効率を目指す草津工場の内部

マイナビニュース / 2024年6月20日 14時11分

「上部にコンプレッサーを設置することで、上部奥の手が届かないデッドスペースを無くし、下部の引き出しは全開できるため、奥まで見え、整理しやすくしている」という。

トップユニット化するために、独自技術によりコンプレッサーを小型化。さらに、食材がたくさん収納されていても耐荷重を実現するワンダフルオープン機能も採用している。「、従来は1点支持のベアリングローラーであったが、上下48個のベアリングを配置し、レールを6点で支えて重さを分散することにしている。最大重量で収納しても、スムーズな引き出しの開閉ができる」という。

省エネについては、高効率の冷却器やアウターコンデンサーを採用した「冷却技術」、高効率コンプレッサーや「センシング技術」、IoT連携制御による制御技術、高性能真空断熱材のU-Vacuaによる「断熱技術」を強化。最新モデルでは、環境負荷低減を可能にした「新ウレタン発泡剤」を採用。温暖化係数が約10分の1となり、CO2排出量削減か可能になるとしている。さらに、7種類のセンサーを搭載し、それぞれの家庭の利用環境にあわせた省エネ制御を自動で行うこともできる。

「徹底した省エネ技術の磨き上げにより、省エネナンバーワンを目指していく」と語っている。

一方、フードロスへの取り組みにも力を注いでいる。

太田事業部長は、「日本のフードロスの半分が家庭から出ている。この課題解決にも取り組んでいく」とする。

パナソニックでは、2021年に冷蔵庫に設置する重量検知プレートによりを発売し、スマホアプリとの連携によって、食材を管理する「ストックマネージャー」を提供してきた経緯がある。

2024年5月から出荷を開始した新製品の「CVタイプ(NR-F53CV1/NR-E46CV1)」では、AIカメラを搭載。撮影した野菜室の画像をAIが自動認識して、リスト化することができる。これにより、アプリを通じて、保存期間の観点から早めに使う野菜を選び、それを使ったレシピ提案を行うことができる。「野菜の使い切りをサポートし、フードロスの削減に貢献する」という。

さらに、サーキュラエコノミーへの取り組みも開始している。

「冷蔵庫は購入したら、壊れるまでずっとコンセントが刺さったままで利用される商品である。長く安心して利用してもらうことが大切である」とし、2023年からは、IoTを活用した延長サービスを開始しているほか、遠隔故障診断サービスや、使いこなしのためのお知らせ機能を提供。2024年4月からは、パナソニックが検査し保証付き再生品として発売する「Panasonic Factory Refresh」も開始している。

太田事業部長は、「2030年には、冷蔵庫事業を1.5倍に拡大したい」との方針を示す。

国内外ともに1.5倍の成長を目指す計画だ。

ここでは、強いモノづくりとともに、IoT家電の販売拡大や、リファービッシュによる中古家電の販売、ビルトイン型製品のラインアップ強化など、これまでパナソニックが取り組んでこなかった提案を加速する。また、それにあわせて、新たな業態や新たなチャネルでの販売拡大も目指すことになる。

こうした新たな取り組みを支えるのが、草津工場をはじめとした生産拠点となる。

「強い製品と新販売スキーム、新たな販売チャネルの開拓、生産拠点の効率化によって、シェア拡大と事業拡大を目指す。1.5倍は実現可能な数字である」と意気込んでいる。
(大河原克行)



この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください