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ソニーのイメージセンサー新工場は建屋を先行して建設、ライン設営時期は需要動向を踏まえて判断

マイナビニュース / 2024年6月20日 16時43分

画像提供:マイナビニュース

ソニーセミコンダクタソリューションズの清水照士社長は、オンラインでの合同インタビューに応じ、ソニーグループのイメージング&センシング・ソリューション(I&SS)戦略について説明した。
新工場は建屋の建設を先行、ライン設営は時期を判断

そのなかで、熊本県合志市における新工場について言及。2024年4月から建屋を着工していることに触れながら、「約18カ月の期間を要する建屋の建設を進め、製造装置を含めたライン設営への投資は、今後の需要動向を見て、慎重に判断する」という基本姿勢を改めて強調。「量産開始時期は、モバイル向けイメージセンサーを生産している長﨑テクノロジーセンターのFab 5の生産量では追いつかなくなった時期にあわせたい。その時期はいつになるのかを見極める。まずは建屋を建てておき、市場を見ながら生産設備のリードタイムを踏まえて、設備投資開始のボタンをいつ押すかを決定する。設備投資が活況なときには、生産設備が完成するのに1年ぐらいかかることも考慮している」と述べた。

同社では、2030年度まで、モバイル用イメージセンサーが市場牽引すると判断。合志市の新工場も同イメージセンサーの需要増に備えたものになる。

熊本県や近隣メーカーとも協力してさまざまな問題に対処

また、熊本エリアをはじめとして、日本における半導体人材の不足が深刻化している点については、「半導体人材の育成については、産官学が一体となって進めており、順調だと判断している。熊本地区でも、人材育成のコンソーシアムがあり、熊本県でも大学や高専でも半導体人材を増やし、企業と連携した育成も前向きに進んでいる。当社の現在の計画においては十分な人材が確保できる」とした。

さらに、工場近隣地域における渋滞の課題などについては、「重要な問題だと認識している。工場の前の道路を広くしてもらうように熊本県と約束し、工事が進んでいる。日本のほかの地域よりも、かなり速いスピードで道路の拡張が進んでいる。近隣にある東京エレクトロンとも通勤時間をずらしたり、勤務シフトをマッチングさせて渋滞を緩和したりといったことに取り組んでいる。また、工場では地下水を使用するが、内部で水をリサイクルして削減するといった取り組みも開始している」と語った。

また、Japan Advanced Semiconductor Manufacturing(JASM)については、「JASM1(第1工場)は22nmの量産準備を進めており、JASM2(第2工場)は12nmでの量産を計画をしている。12nmを必要とするタイミングは数年後にやってくる。22nmから12nmへの移行量がどれぐらいになるのかという点に加えて、2030年になると、JASM2で持つキャパシティでは足らないと考えており、台湾のハブも活用し、使い分けることも考えている。JASM1の稼働時にも約4万枚の月産を想定しているが、それでは足りないため、台湾も活用することになる」と述べた。

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