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エンタープライズIT新潮流 第29回 自分自身のブランドを作りキャリア開発を優位に進める

マイナビニュース / 2024年6月24日 13時0分

実は、差別化は計画的に作り上げる必要があります。さまざまな経験を通して、ある程度の差別化は形成できます。しかし、そもそも差別化は上述の「brandor」のように、他とは違う知識やスキルのセットを持つ必要があるということです。そのためには、計画が必要です。

ビジネスにおいての差別化は、コア要素と拡張要素の二つの要素があります。コア要素とは絶対的な強みの部分で、他の人が認知する差別化のポイントです。Apple製品のカッコいいデザインや革新性とか、トヨタ自動車の品質などです。拡張要素は、AmazonにおけるIT基盤や、Googleがやっている10%の時間をコア業務以外で使う取り組みなど、外からは見えづらい影の強みです。

個人の場合もコア要素と拡張要素で、どのように差別化を作り上げるかを考察します。コア要素は周りの誰もが「○○さんはこういうことが優れている」と言えるところです。拡張要素は、他人には見えない、外にはあまり見せない強みです。じわっと醸し出されていくような強みとでも言うべきでしょうか。

筆者の場合は、コア要素はITのマーケティングおよびオペレーションの経験やスキル・知識で、拡張要素はITエンジニアやギタリストとしての創造性だと思っています。自分の差別化を考えるために、下のような図を書いたことがあります。皆さんもぜひ図にしてみるといいですよ。

差別化は伝言ゲームで広がる

差別化は、今持っている強みに加えて、将来のキャリアを開発する上でどのように強みを作っていくかです。将来の強みにしたいことこそ、これから習得する知識やスキルの羅針盤になるのです。そうです、このように差別化は作り上げるものなのです。

差別化が構成できたら、それを文字で表現してみましょう。差別化はコミュニケーションされるのですが、人々の記憶には「あの人はこうだから」と言語化されて残ります。これは人から人へ伝播していきますので、ある意味、伝言ゲームです。だから、分かりやすい伝言を作り上げるのです。

そのためには、筆者は次の3つを作ると良いと思います。皆さんを売り込む1行で表現するヘッドライン、端的に表現する2行のリード文、そして、5行程度で表現するステートメントです。新聞の記事を思い出すと、これらで構成されていることが分かります。これは、書籍『朝日新聞記者がMITのMBAで仕上げた戦略的ビジネス文章術』(中央経済社 著者:野上英文)から学びました。

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