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知って納得、ケータイ業界の"なぜ" 第171回 コンシューマー向けから撤退した京セラのスマートフォン新機種、何が変わったのか

マイナビニュース / 2024年6月25日 16時4分

その一方で、コンシューマー向けで重視される端末性能などはかなり抑えられている。DIGNO SX4を例に挙げると、搭載するチップセットはメディアテック製の「Dimensity 6100+」で、5Gに対応するものの中ではエントリークラスというべき性能だ。RAMも4GBと、現行のAndroidを快適に動作させるには最小限レベルである。

それに加えて本体デザインを確認すると、ベゼル幅が非常に広くふた昔前のスマートフォンといった印象であるし、モバイル通信機能をカットしたWi-Fi通信専用の「DIGNO SX4 Wi-Fi」も提供するというのも、コンシューマー向けであれば考えられないことだ。法人需要であまり重視されない要素を最小限にとどめることで、コストを抑えることを重視しているのだろう。

ただそれだけコストを抑えたとしても、法人向けの端末はコンシューマー向けと比べ販売数が少なく、端末だけで稼ぐのは難しい。それだけに京セラは、端末を軸とした各業種向けのソリューションの開発も積極的に進めており、ソリューション全体での収益化に重点を置く方針のようだ。

こうして見ると、法人向けに特化した京セラのスマートフォンの開発方針が、コンシューマー向けと劇的に変化していることが分かる。地味だが確実性が高い法人向けに注力して京セラのスマートフォン事業が息を吹き返すことは、TORQUEシリーズの継続などにも少なからず影響してくるだけに、その事業拡大には大いに期待したい所だ。
(佐野正弘)



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