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PLMはものづくりをどう進化させるのか、Aras CEOに今後の戦略を聞いた

マイナビニュース / 2024年6月28日 11時31分

久次氏:ビルを建てる際には施主がいて、施主が設計事務所にデザインを依頼し、設計事務所の提案を受けて、施工会社としてのゼネコンに依頼する。ゼネコンは、そこから竣工図面を作って建具を発注し、最終的に施主に渡して、メンテナンスしながらビルの運営を行う。ただ、これがすべて違うプレイヤーでデータシステムを構築しているので、データが流通していない。自動車を作っている会社は、企画する人、設計する人、プロジェクトマネジメントする人、作る人、販売する人が同じ会社の中なので、共通データベースを見て効率化が図れるが、建物を作るときは、自分たちには自分たちのシステムがありといった形で、異なるシステムを持っている。そのため、昔ながらのバイク便で青焼きを渡すといったやりとりになっている。そこで、ゼネコンが主体になって、クラウド上に共通データベースを持ち、コンカレントエンジニアリング(複数の工程を同時に進めること)を実現していこうというのが竹中工務店さんの狙いだ。

竹中工務店さんが考えているのは、BIMをPLMで管理できるのかという点。建築業界はBIM以外にたくさんデジタルデータがあるので、それらの関連性を管理して、要求仕様が変わったら、図面はどう変えればいいのか、耐震性をどう強化していくのかといった関連性をデータベース化して、関係者に公開しようとしている。
○Arasは「Aras Innovator SaaS」というクラウド環境を提供していますが、将来的にはオンプレ環境をこちらに寄せていくつもりなのでしょうか?

マーチン氏:SaaS上のソリューションがマーケットニーズとして高くなっているため、SaaSの提供を開始した。今後新たな契約を結ぶ顧客は、移行が可能であればSaaSを推奨していく。一方で国防省や原発関係の人は、SaaSへの移行ができないので、オンプレ環境で使い続けていく。オンプレ環境をなくすことはない。選択の自由を持ってもらっている。

久次氏:Aras Innovator SaaSの環境はAzure上にあり、データベースはSQL Serverとなっている。Azure上できちんとチューニングして運用できれば、オンプレよりも性能が出るという意味では、同じコストを払うならSaaSを勧めるという流れになる。
(丸山篤)



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