1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

なぜ大学の先生から民間企業へ?LLM研究者の生活スタイルやキャリアの差とは - SB Intuitions

マイナビニュース / 2024年6月28日 13時0分

品川政太朗
2013年 東北大学工学部卒業
2015年 同大学大学院情報科学研究科修士課程修了
2020年 奈良先端科学技術大学院大学博士後期課程修了、博士(工学)
2020年 同大学助教を経て2024年4月よりSB Intuitionsに所属
【専門】
Vision and Language(画像と言語の融合領域)
対話システム
【現在の業務内容】
2024年4月よりVLMチーム立ち上げメンバーとしてマルチモーダル基盤モデルの研究開発に参画。最近は特に日本語にも強いVision-Language Models (VLM)の構築を目指した研究開発に従事。
大学の先生から、なぜ民間企業の研究者に?
○研究者を目指したきっかけを教えてください

岡氏:私は工業系の高専(高等専門学校)の出身ですが、実は中学校までは文系で数学などがとても苦手でした。ただ、制服がないこととロボットが好きだったことを理由に、高専に進学しました。高専に進学してからは、数学に叩きのめされながらも、実験とレポート提出の日々を過ごして研究に慣れていきました。

高専の4年目か5年目だったと思いますが、掲示板に奈良先端科学技術大学院大学の学校説明会のチラシが貼られているのを見つけました。「なんか名前がかっこいいな」と思い詳しく調べてみたところ、楽しそうな研究テーマに取り組んでいることを知りました。

それまで私はロボットの制御を勉強していました。ロボットを制御するためには実世界の空気抵抗や摩擦など、熱力学や流体力学、電磁気学などさまざまな分野の知識が必要で、やりがいはありましたが大変でもありました。だから世界をもっとシンプルに扱いたくて、ロボットの頭脳を研究する分野に興味を持ったのが現在の研究分野に入ったきっかけです。当時、瀬名秀明さんの本が好きで、ロボットの思考実験に関する本を読んでいたこともきっかけの一つです。

品川氏:私は小さいころからモノをいじるのが好きだったので、エンジニアになりたいと思っていました。大学で情報系の学部に進んだのですが、当時はまだディープラーニングもなく、形式的な言語の記号論理学や数学によって人間の知能を表現する試みが進められていた時代です。そのとき、「人間の知能はこんなものなのか」と絶望した記憶があります(笑)。

私が大学院修士1年生くらいのときに、ようやく日本にもディープラーニングが入ってきました。当時立命館大学にいらっしゃった谷口忠大さんの著書『コミュニケーションするロボットは創れるか』を読んで、人間の心や知能をディープラーニングで模倣して理解するアプローチに興味を持ちました。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください