2024年はN3Eの立ち上げ年、TSMCが2024 Japan Technology Symposiumを開催
マイナビニュース / 2024年7月1日 6時45分
TSMCは6月28日、横浜で「TSMC 2024 Japan Technology Symposium」を開催した。これは今年4月からスタートした「TSMC 2024 Technology Symposium」の一環であり、Symposiumは北米とヨーロッパ、台湾、中国ときて最後が日本。他にAustin/Boston/Israel(Virtual Only)のTechnology Workshopが開催された。この日本での開催に合わせ、報道関係者向けの説明会も行われたので、その内容をご紹介したい。
まずは小野寺誠氏(Photo01)より日本におけるビジネスの現状が簡単に説明された。
1997年における日本の売上は1億5000万ドルほどだったのか、2010年には6億ドル以上、2023年には41億ドル以上と急速に売り上げ規模を拡大しており(Photo02)、昨年1年における日本向けのWafer生産枚数は148万9000枚とほぼ150万枚ちかく。
累積Tape outは2550(他にCAPが1989)と、ビジネスそのものも堅調であることが判る。現在は横浜と大阪にオフィス及びDesign Centerを置き、筑波に3DIC R&D Center、そして熊本にJASMという4拠点体制を取っており(Photo04)、採用なども順調という話であった。
2024年以降のTSMCの微細化ロードマップ
さてここからは説明がKevin Zhang博士により本国の説明が行われた。基本的には4月の北米向けの2024 Technology Symposiumの内容そのままであるが、まず今後のビジネスへ続けるべく、引き続き研究開発に力を入れている(Photo06)。
その結果がこちらのロードマップである(Photo07)。
今年はN3E及び自動車向けの初の5nm世代であるN5A、それとN4Pが立ち上がるが、2025年には初のNanosheetを使ったGAA構造のN2、それとN3P/N3Xの派生型が用意される。またメインストリーム向けにN4の廉価版であるN4C(Compact)の生産も開始される予定だ。2026年は2025年からのUpdateという感じで、N2P/N2X、それとN3A(Automotive)が量産開始となる。興味深いのは、Mainstream向けも2026年にはN3Pが提供されることだ。この頃までには価格がもっとこなれる、という見通しなのだろうか。そして2026年末~2027年初頭位のタイミングで、第2世代のGAAであるA16が投入される格好だ。
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