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2024年はN3Eの立ち上げ年、TSMCが2024 Japan Technology Symposiumを開催

マイナビニュース / 2024年7月1日 6時45分

まずN2についてだが、こちらはN3のFinFlexと同じようにユーザーが特性に応じて構成を変更できるNanoFlexと呼ばれる技術が提供されることが今回明らかにされた(Photo08)。

ちなみにこれ、NanoSheetの枚数を(FinFlex同様に)ユーザーが選択できるオプションか? を確認したのだが、明確な回答は無かった。ただグラフを見る限り、性能を取るか省電力性を取るかを、FinFlex同様ユーザーが選択できる構成になっている様に見える。

そして第3(N6Pを第2と数えた場合である)世代のGAAであるA15であるが、N6Pと比較しても性能が改善されるうえに、SPR(Super Power Rail)と呼ばれる電力供給方法がサポートされる事が明らかになった(Photo09)。

SPRは要するにBS PDN(Back-Side Power Delivery Network)の事でウェハの裏面から電力とClockの供給を行う方法である(Photo10)が、IntelやSamsungの発表したBS PDNと比較すると

PDN側の配線層数が少ない
Clock DistributionがBack SideとFront Sideの両側にある(Back SideはGlobal Clock に留め)、Front Side側でClock Distributionを行う

の違いが目立つ。Clockに関しては、これによりBS側にあまり細かい(M2~M3レベルの)配線層を構築する必要が無くなって、製造が容易になりそうではあるのだが、配線層の数がここまで少なくて大丈夫なのか? というのはちょっと気になるところである。

次がPackagingの話。ぼちぼちSi PhotonicsもCo-Packageの中に入ってきた感があるが(Photo11)、そのOpticsに本格的に取り組む(Photo12)というのが最初のメッセージ。

これは2022年のHotChipsのTutorialセッションで同社が公開した「COUPE(COmpact Universal Photonic Engine)」を前面に押し出した格好だ。COUPEは、EIC(Electrical IC:要するにMAC層から上)とOIC(Optical IC:PHY層)をSoICをベースにした3D積層(SoIC-X)で構成する事で、パッケージ上に無理なくOpticsを実装できる、という話である。Silicon Opticsとはちょっと話が違うが、現時点で無理なくOptical Interconnectをパッケージに統合する現実的な手法である。まず最初は2025年に、とりあえずPluggable Module(OSFPという表記を文字通り解釈すれば400G Ethernet狙いという事になるが、実際にはOSFP-DDとかOSFP-XDあたりもターゲットで、800G/1.6T Ethernet向けになりそうに思える)にまず実装を予定しているが、2026年にはSwitch向け、その後(2027~2028年)にはAIプロセッサ向けにも実装を想定しているという話であった。

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