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会社を一度辞めた「出戻り社員」と残った社員が衝突するケースも、増加する「アルムナイ採用」のメリット・デメリットを解説

マイナビニュース / 2024年7月3日 9時34分

さらに、他社での経験を加味しての役職付き再入社の場合など、自社での継続した努力を認めてもらえないと感じモチベーションが下がるリスクがあります。

また出戻り社員と残留社員の「当時の先輩後輩といった関係性」や、昇進昇格によって立場が違ってしまっている場合など、コミュニケーションに悩む場面も多くなり、周囲が「働きづらい」と感じる可能性があります。
○デメリット(2)現在の運用に順応できない場合がある

会社も常に変化しているので、出戻り社員が当時経験したことがそのまま通用しない場面も出てきます。

特に、最終的な成果物が同じであれば「自分の時はこうだった(これでもうまくいく)」と全体最適を無視し個人を主張しがちです。本人が新しい運用に順応する努力をせず、過去の経験にとらわれて学び直しをしない場合があります。
○デメリット(3)安易な退職を助長してしまう可能性がある

この制度の目的は「優秀な人材を確保する」であって、「いつでもだれでも戻ってくることができる」ではありません。しかし内容を誤解し、社員が安易に退職を選ぶ可能性があります。

職業の選択は人生の大きなターニングポイントです。にもかかわらず、「いつでも戻ってくることができる」という認識で、退職自体を「売り手市場だから」「ミスが重なってしまったから」等、現在の外部要因だけで安易に選んでしまうリスクになり得ます。
出戻り社員と残留社員の間で軋轢を生まないためには

社員からの「一度やめたのになぜ……?」という視線はアルムナイ採用において必ず出る課題です。

そもそもアルムナイ採用は中途採用の一つの方法であって、選考基準が甘いわけでも、採用後縁故を理由として何か優遇されるものでもありません。

中途採用の目的は「その会社に必要な優秀な人材を確保しより生産性の高い企業になること」です。明確な目的があって採用し、訴求先がアルムナイというコミュニティというだけです。

この部分を残留社員にしっかり理解してもらう事が必要です。アルムナイ採用を社内カルチャーとして定着させることで、軋轢なく働きやすい風土が醸成されます。

次にマネジメントとして、「現在の採用基準」、「現在の能力」で業務やポジションを判断する、評価することが肝要です。

会社も変化しています。過去の「ここの部署でこの業務だった」「これが得意だった」だけでなく「退職後どんなスキルを得、どんな経験を積んだのか」で採用可否を勘案し、全社員共通の公平公正な評価基準のもと明確に期待役割を言語化、評価することが重要です。

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