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AIによってコンタクトセンターはどう変わるのか? 第2回 コンタクトセンターでボイスボット活用を成功させる3つのポイント

マイナビニュース / 2024年7月11日 10時8分

画像提供:マイナビニュース

ボイスボットの導入自体は増えているものの、コンタクトセンターのコストを大きく削減するような大成功を収めている例はまだ多くありません。なぜなら、コンタクトセンターでAIを使いこなすには、IT分野だけではない技術力やノウハウが必要だからです。今回は、コンタクトセンターにおけるAI活用の3つのポイントについて解説します。
ボイスボットの市場が拡大

筆者が最初にボイスボットに出会ったのは、2019年の春ごろです。ベンダーからボイスボットについて説明を受けました。その後、所属していた関連会社にボイスボットを導入しましたが、当時はあまり導入事例や情報も少なかったのを覚えています。

ボイスボットとは、音声で質問したものに、AI(人工知能)から音声で回答が返ってくるというもので、音声認識技術や自然言語処理、音声合成などの技術を組み合わせて人を介さずに自動応答することができるシステムです。

音声認識技術は30年以上前から開発が進んでいましたが、コンタクトセンターでの活用は、「オペレーターの発話を認識してFAQを表示する」「NGワードを検出してアラート監視をする」「テキスト化することでVOC(Voice of Customer:顧客の声)として分析する」など、ユーザーのフロントチャネルではなく、コンタクトセンター運用側の機能としての活用が主流でした。

そんな中、AIによる音声認識、自然言語処理、音声合成で会話をするボイスボットが登場し、コンタクトセンター人材確保困難の問題に対する解決手段として注目されてきました。特に、この2年で国内でのボイスボットの導入事例は大きく増えました。

国内の調査会社であるITRが2023年8月に発行した「対話型AI・機械学習プラットフォーム市場2023」によると、市場規模は、2022年には約20億円でしたが、2023年は30億円を超えました。2025年には約60億円、2027年には88億円という市場予測もあります。
ボイスボットの課題

一般的なボイスボットの性能としては、音声認識の正解率が80%、自然言語処理の正答率が80%と言われています。2つがかけあわさるので、64%というのが、ボイスボットの技術的な期待値となります。

ボイスボット業界では、質問を正しく理解して適切なアンサーを返す目安が64%となります。実際、当社が2024年5月に実施した「ボイスボットユーザー調査2024 」でも、ボイスボット利用者で解決したと回答したのは、61.3%という結果でした。

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