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AppleやMetaも取り入れた、馬との触れ合いでリーダーシップ感覚をはぐくむ「ナチュラル・リーダーシップ」とは?

マイナビニュース / 2024年7月21日 11時0分

そう考えた私は、世界各国を回り、様々な牧場研修を体験しました。現地に行けば、「何がすごいのか」、理論的に説明できるようになるのではと思い、旅を続けました。

牧場研修の世界的権威であるスタンフォード大学医学部のビバリー・ケーン博士にも出会いました。

スタンフォード大学には、キャンパスのすぐ隣に東京ドーム47個分の広大な牧場があります。

ケーン博士の研修を受講した後、この牧場に移動しケーン博士と話していた私は、思い切って彼女に牧場研修の効能を尋ねてみました。しかし、ケーン博士の答えは期待していた科学的根拠に裏打ちされたものではありませんでした。

私の気持ちが伝わったのかケーン博士はこう続けました。

「理詰めで馬(牧場研修)の効能を証明しようとすると、こぼれ落ちてしまうものがたくさんあります。それらを無理に証明しようとして、この研修の価値を矮小化してしまうことは避けたいのです」

彼女の言葉に、私は衝撃を受けました。

無理に効能を証明しなくてもいい。人に理由を尋ね回らなくてもいい。自分が「これはすごい!」と感じたのなら、その感覚を信じるだけでいい。この極めて大切なことを、ケーン博士から教えられたのです。

自分の思い込みや理屈に縛られず、自分の感覚を信じて周囲と接する――。

それこそがリーダーシップの本質であり、牧場研修で得られる気づきの本質なのではないかと、私は確信しました。

日本に戻ると早速、北海道で牧場研修を提供する会社を立ち上げました。

人間を思い込みや固定観念から解放し、牧場で馬と接し、新しい角度からその人の内面に光を当てる「馬とのセッション」と、馬と触れ合ったことで感じた抽象的な気づきを日常とつなぐ「室内セッション」を交互に繰り返し、数カ月ごとに、フォローアップコーチングを行っています。

とても感覚的な学びですから、その意味と効果を数値化することは困難なのですが、受講者の方々は口々に、「これはすごい!」とおっしゃってくださいます(かつての私と同じですね)。

この牧場研修の構造、具体的なメソッド、ベースにある哲学を包括して、私は「ナチュラル・リーダーシップ」と名づけました。

「ありのままの私が、自然や他者の一部であるという感覚に基づいて発揮するリーダーシップ」を意味します。

ナチュラルには、「自然から学ぶ」「自分自身が自然体でいられる」という2つの意味を掛けています。

○■自然が教えてくれる激動の時代に求められるリーダー像

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