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フェラーリ「12チリンドリ」の名前と形に込められた意味とは?

マイナビニュース / 2024年7月12日 11時0分

12チリンドリはクーペのほか、オープンボディの「スパイダー」も用意されることになっており、発表会場ではクーペの実車を見ることができた。

ガラスルーフを採用することでキャビン全体を「ブラックスクリーン」とし、ジェット戦闘機の翼のように後退角をつけたボディパネルを組み合わせたデザインは、たしかにSF90ストラダーレに似ている。

12チリンドリではエンジンフードのアウトレットにも同じモチーフを取り入れ、ダイナミックな雰囲気を出している。

一方でフロントマスクは、昔からフェラーリを見てきた人であれば、「デイトナ」の愛称で知られる「365GTB/4」を思い出したはずだ。プレゼンテーションでは明言はしなかったものの、歴代12気筒を紹介する画像の中にはデイトナがあったので、意識しているのではないだろうか。

そしてボディサイドは、前任車の「812スーパーファスト」では抑揚の強いラインだったのに対して、フロントにV8ツインターボエンジンを積んだ「ローマ」に近い、シンプルな造形になっている。

12チリンドリのボディサイズは全長4,733mm、全幅2,176mm、全高1,292mm、ホイールベースは2,700mm。ローマよりやや長く、大幅に幅広く、やや低い。実車を見ても、横方向はともかく、縦方向はそれほど大柄ではないと感じた。
シートからも伝わるヘリテージ性重視の姿勢

発表会では現在のフェラーリ5車種の位置関係についても説明があった。横軸の右端がパイロット(レーシングドライバー)、左端がスポーツカードライバー向けとあり、右端がSF90、左端がローマで、12チリンドリは中央に位置していた。

つまり12チリンドリは、スーパーカーとグランドツアラーのキャラクターを併せ持つことから、それぞれの車種とつながりのあるディテールを取り入れ、そこにフラッグシップならではの華、12気筒スポーツカーとしての伝統を加えるために、デイトナを思わせるフロントマスクを採用したのではないかと見ている。

インテリアはローマで初導入され、4ドア4シーターの「プロサングエ」にも採用された左右対称のデュアルコクピットを受け継いだ。インパネの造形はプロサングエに似ていて、エクステリア以上にグランドツアラー色が濃い。

ほかの現行フェラーリと明らかに違うのはシートで、中央の縦畝の左右に通気孔の開いたストラップを配したスタイルは、デイトナなど1970年前後のフェラーリに採用されていたパターンを思わせる。フロントマスク同様、ヘリテージ性を感じる部分だ。

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