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中小でもできる!ITブランディング 第27回 東日本大震災への「大キリン」導入など社会貢献が企業ブランドを高める~WWB 龍CEO

マイナビニュース / 2024年7月12日 7時0分

本村:ブランド認知の少ない中小企業がせっかく良い製品を作っても、有名な大企業に営業で負けてしまうケースがあるのは残念です。ブランディングの重要性を示す話かと思います。貴社で成功したブランディングの事例はあるでしょうか。

龍:2011年の東日本大震災の際に、福島第一原発で事故が発生しました。4号機のプールが干上がり、核燃料が溶け出して大量の核物質が放出されるリスクがありました。この時に活躍したのが巨大コンクリートポンプ車(愛称:大キリン)です。

これは、当社が販売代理店を務める中国の建設機械企業である三一重工に、私自身が仲間と共に掛け合って日本に持ち込んだものです。最終的に三一重工は大キリンを寄付してくれました。

2024年3月にヤフーニュースに関連記事が掲載されたこともあり、多くの取引先から問い合わせがありました。営業担当者もこうした話をきっかけに契約が取れることがあるそうです。また、今年入社した社員の1人は、当社が大キリンに関わっていたことを理由に入社してくれたそうです。営業面だけでなく、採用面にもブランディングが役立っています。

また、当社は東日本大震災の追悼イベントとして東京の日比谷公園で毎年開催される「Peace On Earth(ピース オン アース)」に、2014年から協賛しています。歌手のライブは、当社の太陽光発電を活用して運営されました。もちろん設備は無償で提供しています。

新型コロナウイルス感染拡大の際には、マスクを委託製造して数万枚を行政に寄付しました。こうした社会貢献の活動はすべてホームページなどで開示しており、当社のブランディングに役立っていると考えています。

本村:貴社では、こうした社会貢献を報道してもらう努力をしましたか。

龍:当社は決してアピールが上手ではありません。地方のテレビ局から取材の依頼があった際には、受けようか迷ったくらいです。しかし、社会貢献活動をしていることは報道してもらえないと忘れられてしまいますし、他の方々の社会貢献にもつながりません。今では取材を受けて良かったと考えています。

本村:反対に、ブランディングの失敗例はありますか。

龍:企業ブランディングの重要性に気付くのが遅れたことが最大の失敗です。創業時はブランディングについて理解しておらず、ほとんど何も取り組んでいませんでした。やろうとしているビジネスが新しい分野だということで、どう取り組んで良いのかも分かりませんでした。そのため、営業面で大企業に負けるなどビジネス機会の損失が多くありました。

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