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名言ななめ斬り! 第80回 SNSで留学記が大バズりした彬子女王「生まれて初めて一人で街を歩いたのは、日本ではなくオックスフォードだった」-才と知性で前例を打ち破る女性皇族

マイナビニュース / 2024年7月10日 8時25分

画像提供:マイナビニュース

天皇皇后両陛下が国賓としてイギリスを訪問されましたが、ご滞在最終日、オックスフォード大学を訪れた映像をご覧になった方も多いのではないでしょうか。天皇陛下は2年4か月ほどオックスフォード大学・マートンコレッジにご留学され、雅子さまは外交官時代、外務省の研究生としてベーリオールコレッジで国際関係論を学ばれたそうです。両陛下にとって“母校”とも言えるオックスフォード大学ですが、女性皇族として初めて同大学で博士号を取得されたのが、天皇陛下のはとこにあたる彬子女王殿下です。本稿では彬子さまと呼ばせていただきましょう。

○彬子女王殿下のオックスフォード留学記が再販されベストセラーに

彬子さまのオックスフォード大学の留学記、「赤と青のガウン」(PHP文庫)が15万部を超えるベストセラーとなったそうです。出版不況の折、とんでもない数字です。早速読んでみたのですが、読み終えたときに、学問の意味について考えさせられたのでした。

天皇陛下だけでなく、彬子さまのお父さま、ヒゲの殿下こと寛仁親王もオックスフォード大学・モードリン・コレッジに留学されたそうで、彬子さまもお父さまから「オックスフォード大学に行け」と事あるごとに命じられていたために、当然のようにインビテーションスチューデントとして、オックスフォード大学に留学することになります。
○「生まれて初めて一人で街を歩いたのは、日本ではなくオックスフォードだった」

海外旅行はただただ楽しいものですが、暮らすとなるとストレスが伴います。彬子さまの場合、そもそもフツウの暮らしをしたことがなく、側衛(護衛の人のこと)がずっとついているのが当たり前、家の鍵もしめたことがない、料理を作ったこともない。そんなプリンセスが異国に行くのですから、大変なこともたくさんあったことでしょう。「生まれて初めて一人で街を歩いたのは、日本ではなくオックスフォードだった」と彬子さまは書いていらっしゃいますが、ここから2種類の孤独が感じられたように私は思いました。ひとつめの孤独は、宿命といってしまえばそれまでですが、彬子さまは日本において自由がなく、その自由がないことにすらお気づきでなかったこと、ふたつめは、異国の地で自由を得たけれど、その代わりに一人でがんばらなくてはいけないという意味の孤独です。

時間をかけて書いた文章も、他の学生と同じように容赦なく書き直しを命じられるなど、名門大学だけに勉強は相当ハードだったようですが、彬子さまは地道にコツコツと課題をクリアされます。日本人にとっては、大学で学位を取るというのは就職するためのシード権を獲得するのと似ているように考えられているところがあると言えるのではないでしょうか。給料の高い、有名企業に就職するために有名大学に行っておく。そういう理由で、大学を選ぶ人もいることでしょう。しかし、彬子さまの場合、皇族というお立場で、大学を卒業すれば社会福祉や国際親善などの公務をなさることが期待され、結婚すれば一般人となる。つまり、自分で食い扶持を稼がなくてはいけないわけでないのに、なぜ好き好んで苦労して、勉強をするのかと見る人もいるかもしれません。

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