『アンチヒーロー』春ドラマ注目度1位 夏は『海のはじまり』が高数値でスタート
マイナビニュース / 2024年7月13日 6時0分
○『アンメット』初回13位から2位まで上昇
2位には、フジテレビ系で放送された『アンメット ある脳外科医の日記』(カンテレ制作)がランクインした。この作品は記憶障害を抱える脳外科医・川内ミヤビ(杉咲花)の成長と奮闘を描いた医療ヒューマンドラマ。講談社『モーニング』で連載中の同名漫画(原作・子鹿ゆずる/漫画・大槻閑人)を実写化したもので、過去2年間の記憶を失い、今日のことも明日には忘れてしまうミヤビが、患者を救いながら自身も再生していく姿を丁寧に描いた。
最終回では、ミヤビの命を救うため、婚約者の三瓶友治(若葉竜也)をはじめとする医療チームが総力を挙げて難手術に挑む。8分間のタイムリミットがある緊迫した手術シーンは、視聴者をくぎづけにする迫力だった。
特徴的なのは注目度の推移。初回放送時は13位と決して高くなかった注目度ランキングが、最終回では2位へと上昇して終幕を迎えた。また男性注目度が10位と上位にランクインしなかったものの、女性視聴者の間での人気が特に高く、女性注目度は1位を記録。この差も同作品の特色と言える。
これにはドラマの内容が深く関係していると考えられる。医療ドラマでありながら、ミヤビと三瓶の静かで深い愛情表現が、特に女性視聴者の心をつかんだのではないか。最終回では、ミヤビと三瓶のキスシーンや「愛してる」といった直接的な表現が描かれなかったが、むしろそれにより2人の愛の深さが伝わってくるという評価が多く見られた。
SNS上でも大きな反響を呼び、視聴者からは「大事なシーンほどBGMや効果音を控え、役者の演技で勝負していた点が素晴らしい」「杉咲花さんのナチュラルな演技にメロメロ」「続編を期待しています」などの感想が寄せられた。世帯視聴率は5.0%で9位だったが、SNSでの盛り上がりを考えると、見逃し配信やSNSでの話題性など、従来の視聴率だけでは測れない人気があったと推測される。
『アンメット ある脳外科医の日記』は、医療ドラマの新たな可能性を示した作品と言えそうであり、視聴者の心に深く刻まれる感動と、医療現場のリアリティを両立させた本作は、今後のドラマ制作にも大きな影響を与えることだろう。
●『9ボーダー』性別を問わず高い注目度
TBS系で放送された『9ボーダー』は、川口春奈主演の心温まる家族ドラマ。20代、30代、40代を目前に控えた3人の姉妹が、予期せぬ父の失踪をきっかけに同居生活を始めるという、ユニークな設定が話題を呼んだ。
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