VisaのAI活用は30年以上、より安全で快適な決済体験のために行われてきたこととは?
マイナビニュース / 2024年7月12日 11時21分
ビザ・ワールドワイド・ジャパンは、30年以上に渡ってAIに取り組んでおり、最近では今注目が高まっている生成AIへの研究も進められているといいます。そんなVisaのAIに対する取り組みをチェックしてみました。
○Visaは1993年からAIを活用
Visaが最初にAIを導入したのは、1993年に同社の決済ネットワークVisaNetに搭載した技術が始まりでした。これは、一定のパターンに近い取引を不正と判断するかどうかといった不正対策を狙ったものだと、同社コア・プラットフォームソリューションズ部長の田中俊一氏は説明します。
一般的にAIはこれまで3回のブームがあったとされており、93年頃は第2次ブームの頃。そこからAI自体はいったん下火になりましたが、2010年代に入って第3次ブームが訪れ、それは現在まで続いています(生成AIを第4次ブームと捉える人も)。
Visaが93年に採用したAIは、決済ネットワークへの導入例としては世界初でしたが、シンプルなリスクと不正モデルに基づいていました。2013年以降は、機械学習やディープラーニングといった新たな技術の発展で、Visaの製品にも幅広く取り込まれていくことになったそうです。
2013年以降では、例えばクレジットマスター攻撃に対応するAIモデルとしてVAAI(Visa Account Atack Intelligence)を開発。ユーザーが旅行時にどのように行動するかを予測するTravel Predict(行き先予測モデル)、カード有効性をAIで確認するSmarter AV(Account Verification)、リアルタイム決済での不正検知を行うVisa Protect for A to A paymentなど、様々なプロダクトが投入されていると田中氏は説明。すでに300以上のAIモデル、100以上のプロダクトが開発されているそうです。
○セキュリティ・利便性・業務効率をベースに開発
AIを活用したプロダクトは、セキュリティ、利便性、業務効率という3つの柱をベースに開発を行っていると田中氏。例えばVCAS(Visa Consumer Authentication Service)は、EMV 3-Dセキュア(3DS)向けの製品で、認証に特化したAIと何百ものリスクベースの機能などが不正パターンを検出して解く手。最終的に1~99のスコアを算出して不正かどうかの判断に繋げます。
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