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東奔西走キャッシュレス 第56回 AI査定でiPhoneを自動買い取り、3億台のタンススマホを取り込めるか

マイナビニュース / 2024年7月12日 21時12分

この眠っているスマホ、タンス預金ならぬ「タンススマホ」は年間900~1,000万台規模になり、現在までの累計では3億台になると住友商事では試算しています。そのうち、iPhoneの比率は40%前後と考えられるそうです。

こうした死蔵されている中古端末に関しては、2022年に伊藤忠商事がコンビニエンスストアで1,000円相当のクーポンと引き換えに端末を回収する事業の実証を行なおうとしたのですが、これは端末を問わず受け入れようとしたこともあって持ち込みが殺到し、開始直後に中止となりました。

小谷氏も「面白いエポックメイキングな試み」とこの試みを評価していましたが、この実証が中止となったことを受け、改めて住友商事では端末をきちんと公正に査定する仕組みが必要だったという判断に至りました。そのうえで、無人でAIによる査定とすることで、より手軽に中古iPhoneを回収できるようになると見込んでいます。

今回の「タンスマ」用の機材は、AHS DEVICEの回収機を採用。同社は中国で中古端末の回収・再販を行っており、年間3,000万台という実績があるため、査定のためのデータを豊富に持っている点を評価しているそうです。

「タンスマ」以外にも、同様の回収機を設置しているところはあるそうですが、すでに中古買い取りを行っている店舗で査定を省人化する目的で設置されているのが基本のようです。つまり、すでに中古端末を売りに来ている人をターゲットとしているわけです。

それに対して「タンスマ」では、日常的に訪れるスーパーなどに回収機を設置し、買い物目的で来店した人がそれに気付いて次の機会に売りに来る……というように、回収機の設置により気づきを促して誘導することを狙っているというのが大きな違いのようです。
○実際の利用方法

それでは「タンスマ」の回収機で買い取りを行う手順をみていきましょう。

実際の査定では、機種や容量、カラー、キャリアなどを指定すると、まず買い取り上限額や平均買い取り価格が表示されるので、それを踏まえて査定を行います。

回収機のケーブルに接続すると端末の状態が確認され、その後は回収機とWi-Fiで接続します。

Wi-Fi接続後は、回収機の指定位置にスマートフォンを置きます。これで外観のチェックが行われます。しばらくするとゴトンという音がしますが、これは中で端末を裏返しているとのこと。

内部にはカメラが4つついていて、外観全体のチェックが行われます。その後、AIが外観の傷のチェックやバッテリーの状態、ネットワーク利用制限などを確認していきます。

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