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海の仕事を選んだ若者を手放さないために - 島根県で離職対策セミナーが開催

マイナビニュース / 2024年7月16日 11時36分

画像提供:マイナビニュース

新入社員の早期離職は、企業にとって頭の痛い問題。内航海運業界でも、若手船乗りの離職率を下げる方法を探している。イマドキの子どもたちの特徴は?企業は何をしたら良い?島根県境港市で7月12日に開催された「若年船員離職対策セミナー」を取材した。

○■高校の授業はICT活用へ

「若年船員離職対策セミナー」は、中国地区内航船員対策協議会の主催によるもの。全国から20あまりの内航海運事業者(30名弱の担当者)が参加した。

講師を務めたのは、島根県立隠岐水産高校で進路指導を担当している大門伸之先生。同校は創立117年の歴史を持ち、現在も全国から優秀な生徒が集まっている。

セミナーの前半では、校内の日常風景を紹介した。最近はICTを使った授業も増えているとのことで「協働的な学びというところでは、たとえばGoogle Meetを利用して他校の生徒同士で分からないところを教え合うこともあります」と大門先生。

学校では授業を動画に残し、生徒がいつでも視聴できるようにしているが「子どもたちは、普段からYouTubeで動画を見ている世代。ボクの授業も2倍速で見ているらしいです。理由を聞くと『時間短縮です』と答えるんですが、ボクが聞いても言葉が聞き取れないくらいの速さで視聴しています」と苦笑いする。

○■最近の生徒の傾向

セミナー後半のテーマは、就職について。最近の進路指導では、教諭側から企業を推薦しなくなったという。生徒が希望した船種、地域、条件の中でいくつかの候補は提示しても、あくまで自分の意思で企業を決定させている、と話す。

最近の子どもの特徴についても報告した。「うちの学校の生徒に限った話かもしれませんが」と断ったうえで「最近の傾向として、想像力が弱いと言いますか、例えば教科書の図が読めない子が出てきました。平面で描かれたものを立体的に想像できない、展開してみることができない。部品を見ても、何のために使うのかイメージできません」と大門先生。

自分の言葉で表現することが苦手な子も多くなった、と感じている。「分からないことがあればすぐにインターネットで検索し、複雑なことは動画で理解してきた影響かも知れません。たとえば質問しても、回答が返ってくるまでに数分も時間がかかる。授業で当てても緊張しちゃって何も答えられない。あとで理由を聞いてみると『不安なんだ』と答えます。自分が正しいことを言えるのか不安、間違ったことを言わないか不安、ということなんです」。

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