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大河原克行のNewsInsight 第306回 パナソニックがはじめた「賃貸住宅」事業、くらしニーズの変化を捉え成長期へ

マイナビニュース / 2024年7月16日 17時54分

リノベーション物件を対象にしているため、部屋内の生活動線から家電の収まりにまでこだわった空間をデザインすることが可能であり、家電を最適な場所に配置し、機能性を失わずに、室内の美しさにもこだった新たなスタイルの賃貸物件が提供できるようになるという。

オーナーの要望や物件の特性を踏まえた家電の選択が可能であり、家電を含めて入居者に提供するほか、仲介業務や物件管理なども請け負うという。

第1号物件となった東京都北区のnoiful base駒込では、築24年のRC造3階建ての物件を1棟フルリノベーションし、4タイプ6戸を提供。ビルトイン家具を用いたり、空間に溶け込む家電の配置を行ったりしているほか、業務用IHをダイニングテーブルに埋め込むといった新たな提案も行っている。リノベーション物件ならではの提案といえるだろう。また、オンラインでの内見予約や、スマートキーによるセルフ内見なども可能にしているという。

「noifulbase駒込は、第1号物件ということなあり、パナソニックがオーナーとなって運営している。想定以上に埋まっている」という。

パナソニックでは、noiful LIFEの第2号以降の物件についても話し合いを進めている段階だという。

○「noiful」が目指す「持たない豊かな住まい方」

noifulの名称は、Not Owning Is Fulfillingの頭文字をとったもので、「持たざることは満たされること」の意味があるという。

Noifulを活用することで、ストック住宅や空き家に新たな価値をつくることによって実現する「住まいの循環」、引っ越し時の家電廃棄を抑制し、リユースやリサイクルを促進する「モノの循環」、暮らしの変化にあわせて、持たずに軽やかに住まいを替える「くらしの循環」を生み出すことができるとしている。

オーナーや管理会社にとっては、物件の差別化に加え、家電の廃棄を減らすことによる環境対応へのメリットがあり、ユーザーにとっては、手軽に最新家電を利用できるとともに、家電の所有の仕方を変える手段のひとつになると位置づけている。

「noifulでは、3つの循環によって、社会とくらしが活性化されるエコシステムの実現を目指す」と語る。同社では、2030年に20万戸の利用を目標にしている。

経済産業省の調べによると、家電の廃棄台数は、2022年度実績で約1495万台にのぼり、リサイクル回収率は70.2%に達しているという。また、同社の調べによると、家電を購入するタイミングとしては、「使っていたものが壊れた」との回答が57.4%と最も多く、次いで、「使っていたものが古くなった」の48.1%、「引越しに合わせて」が42.3%となっている。

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