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土屋鞄のランドセル、こだわりは「大人用カバンと同じ目線」 - 西新井工房を見学してきた

マイナビニュース / 2024年7月29日 17時36分

一般的なカバンは3年も持てば十分に高品質と言えるだろう。だがランドセルはほぼ毎日使うことが確定しており、その上で6年間の生活に耐える品質を実現しなければならない。鈴木さんはそこに大きな魅力を感じたそうだ。

「ランドセルであっても、品質や品格に関しては大人と同じ目線でものづくりをするのが土屋鞄なんです。ランドセルづくりの技術をしっかりと身に着ければ、どんな鞄でも作れるようになります。それくらいカバンづくりの技術が詰まっている製品です。でも、使うのはお子さんなので、子ども目線も必要です。例えばお子さんはランドセルを座布団にしたり投げ飛ばしたりもしますよね。だから大人用以上に丈夫で摩擦に強い素材を選んだりもしています」

そんな鈴木さんが仕事の喜びとして語るのが、子どもたちやその両親からのお手紙だ。

「開封したお子さんから『大事に使うね』、修理したお子さんから『直してくれてありがとう』みたいなお手紙をいただくことが結構あります。こういうお手紙をいただくとやっぱり1個1個丁寧に作ってよかったなと思います。『一生に一度の小学校生活をともにする相棒を送り出してるんだな』と再確認できるので、本当に嬉しいですね」

特に反響が大きいのは、ランドセルのリメイクだという。土屋鞄では卒業して役割を終えたランドセルをリメイクするオーダーメイドサービスを行っている。職人がランドセルを確認し、再び使えるアイテムとして蘇らせているという。詰まった思い出をそのままに生まれ変わったパスケースやペンケースは、愛着もひとしおだ。

「形は数パターンからお選びいただくんですけど、本当にひとつ一つ表情が違うものなので、傷や色落ちなどをあえてちょっと入れたり、寄せ書きの一部分を入れたりして、できるだけ思い出が残るようにして作らせていただいています。修理もですが、ランドセルの壊れ方にも個性が出るなと思いますね。6年間、お子さんに寄り添えるものを作れたと実感します」

ミシンがけひとつにもこだわりを持って手作業で丁寧に仕上げられている土屋鞄のランドセル。「人生で最初に持つ自分だけのカバンを」という意識で作られているからこそ、品格があり丈夫な製品が出来上がるのだろう。鈴木さんは、最後に子どもたちに向けてメッセージを送る。

「僕たちが頑張ってランドセルを作っているから、大事に使ってね。6年間、君の相棒として寄り添えたら嬉しいです」
(加賀章喜)



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