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「Lunar Lake」Deep Diveレポート - 【Part 3】Platform Controller Tileについて

マイナビニュース / 2024年7月21日 15時21分

次のTighter OS integrationの手法として説明されているOS containment zonesは、要するに事前に処理負荷が判っているThread(というか、プログラム)に関しては、それをEfficient ZoneなりHybrid Compute Zoneに割り当てることで効果的にThreadの振り分けが出来るというものであり、このリストを更に充実させたという訳だ。ちなみにZonelessに分類されたThread(というかプログラム)に対するスケジュールのポリシーがこちら(Photo10)。とにかく可能な限りE-Coreを使い、P-Coreへのシフトはdemand ITD guidanceに従う、としている。

次のEnhance capabilities for efficiencyの手法であるPower management tie-in(Photo11)は、要するにPower ModeやOSの状況を見ながらThread DirectorのScheduleを変更する、という話である。これにより、Power Managementを行わないケースと比較してTeamsの場合で35%の消費電力節約が可能になったとしている(Photo12)。

最後はBroaden contextual inputのための手法であるConsuming platform intentであるが、これはPhoto11のPower management tie-inの仕組みの延長にある。Power management tie-inのレベルで、Thread DirectorはOSのSchedulerに対してHintを出すわけであるが、これに加えて新しくDynamic Tuning Technologyと呼ばれる新しいツールを提供、より細かくPower Managementを行う様にしているそうだ(Photo13)。

ちなみに今後のThread Directorの方向性がこちら(Photo14)。次はAIベースでのSchedulingとしているが、AIを使えば無条件に賢くなるというものでもないだけに、どういう形になるのか楽しみである。

Connectivity

Connectivityに関してはちょっと面白い実装になった。Lunar LakeではWi-Fi 7が可能になった(Photo15)としているが、そもそもWi-Fi 7に関してはDiscrete(Gale Peak 2)を利用する格好であり、そのGale Peak 2はMeteor Lakeと組み合わせによる動作デモなども既に行われていたから別に珍しい訳ではない(Photo16)のだが、Lunar LakeではWi-Fi 7とBluetooth 5.4のMAC層をPlatform Controller Tile中に搭載している(Photo17)。これによりパッケージサイズの小型化などが実現できた、としている。だったらいっそPHYも、と思わなくもないのだがこちらは国別の仕様の違いとか、そもそもN6でPHYを構築するのは不効率(もっと古いプロセスで十分賄える)、あるいは後になって仕様変更が出る(国別の法規制次第の部分があるので、ファームウェアアップデートで賄えない場合にはシリコンの更新が必要で、Platform Controller Tileに全部収めてしまうとCPU自身の取り換えが必要になる)事などを考慮して、PHYだけは別にしたものと考えられる。

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