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物流の2024年問題にドライバー目線で挑むコカ・コーラ ボトラーズジャパン

マイナビニュース / 2024年7月24日 12時22分

トラックの横側をあけ、フォークリフトで製品の出し入れをするのが一般的であるが(この横から出し入れするスタイルを作ったのもコカ・コーラであるという)、ROROステーションではこのフォークリフトの作業も不要だとのこと。「本当にドライバーさんがボタンを押すだけなんです」と髙木氏は話しており、フォークリフトでのトラックへの積み込み・積み下ろし作業と比較した場合、作業時間は約7割削減できるとする。

ROROステーションのシステムは、海外では活用が進んでいるのだが日本で同様の仕組みを実現するためには、トラック側とメガDCのような設備側の両方に対応する仕掛けを組み込むことが必要であるため、そのノウハウがない他社は簡単には真似できないと髙木氏は語る。同社では、専用トラックを120台ほど用意しており、日々の業務の効率化につなげているという。

自動化が推進されているこのメガDCは年間8000万ケースを出庫可能な規模であるにもかかわらず、1シフト約20~30人という少数での稼働が可能とのこと。同社はメガDCのほかにも、エリア内に製造拠点として17の工場を保有しており、この「工場を多く持っていた」ことも物流の効率化には強みだと髙木氏は語る。
輸送距離を減らす「地産地消モデル」

工場を多く持つ強みを生かして同社が推進している取り組みが「地産地消モデル」だ。文字通りその地域ごとにできるだけ多品種かつ小ロット生産に対応できるよう製造体制を構築したモデルで、2022年と2023年の比較実績では、エリア間を跨ぐ長距離輸送を削減し、ケースあたりの輸送距離を平均17%削減に成功。また、経由拠点数削減につながるタッチ数は6%削減、輸送数量は9%削減したとする。一方、売り上げは前年比3%増と伸長させており、輸送数量は増えているにも関わらず、物流コストの削減と最適化を達成している。
ドライバー目線に立った真の「車両予約システム」とは?

物流の2024年問題に関する関連法施行の背景には、荷待ち時間などの“何もせずに待たなくてはならない時間”が大量にあり、こうした物流における非生産的な時間を削減することが働き方改革として必要なためである。これまで倉庫での荷待ち時間は夏場の繁忙期では7~8時間に達することもあったという。そうした中、同社では2022年から「トラック受付/予約サービス」といった車両予約システムを導入し、ドライバーの待機時間を削減する取り組みも推進しているという。

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