香川・琴平で「海上安全祈願祭」開催- 琴平海洋博物館で海を知ろう
マイナビニュース / 2024年7月24日 14時28分
海の月間行事として毎年開催され、恒例行事となっている「第59回海事産業発展並びに海上安全祈願祭」が7月12日に香川県・琴平町の金刀比羅宮の本殿で開催。全国の海自産業事業者や海事団体、地元各団体・個人など約100名が参加した。
本稿では斎主の金刀比羅宮の神前で行われた祭事や、祭事後に行われた直会の様子などを紹介しよう。また、本祈願祭の主催者である公益財団法人・琴平海洋会館が運営する「琴平海洋会館(海の科学館)」を訪ねた様子もレポートする。
○海事産業の発展と海上の安全祈願をする夏の恒例神事
“こんぴらさん”の名で親しまれてきた金刀比羅宮は、海の守神を祀る庶民信仰の神社として、とくに船乗りや漁業に携わる人々が全国津々浦々から参詣に訪れ、古くから敬愛されてきた。
そんな金刀比羅宮の神前で海の月間行事の一環として毎年実施される「海事産業発展並びに海上安全祈願祭」には、全国から海運産業事業者などが集まり、祝詞奏上や巫女舞の奉納、玉串奉奠などが執り行われた。
祭事終了後、会場を琴平グランドホテルに移して行われた祈願祭の直会式で、来賓の四国運輸局局長・河野順氏は祝辞の挨拶の中で次のように述べた。
「我が国は海に囲まれた海洋国家であり、古来より人の往来、物資の輸送、漁業や外国との文化の交流を通じ、海と深い関わりを持ち、その恩恵を享受しながら発展してきました。その貿易の大部分を船舶が担っており、国内においても内航海運が輸送の担い手として経済を支えるとともに、旅客船やフェリーが生活に欠かせない公共交通機関としての役割を果たしています。また、造船業や舶用工業は我が国の経済安全保障の観点からもなくてはならない産業です。本年6月に閣議決定された骨太の方針2024でも、その国際競争力強化のため、海事産業の維持・発展に取り組む姿勢が示されました」
海事産業が今後も発展し続けていくためには、海洋の積極的な利用を推進し、国民の海への関心が高まることが不可欠とコメント。次世代を担う人材の確保・育成に向けて、海洋教育や各種体験活動などに、官民を上げて取り組む重要性を語った。
「加えて、海上における安全の確保は国土交通省において最優先に取り組んでいる課題です。2年前の知床遊覧船沈没事故のような痛ましい事故が二度と起きることがないように。ハード・ソフトの両面から安全対策の強化に取り組んでおります。ご列席の皆様におかれましては、いま一度、海上における安全確保にいっそうのご尽力をいただきますようお願いいたします」
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