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猛暑対策の最前線を見た。シャープ“飲む氷”用冷蔵庫、2万円切る全身水冷スーツも

マイナビニュース / 2024年7月25日 19時35分

画像提供:マイナビニュース

猛烈な暑さに対策するための製品・サービスに特化した展示会「猛暑対策展」が、東京ビッグサイトで開催中(会期:7月24日〜26日)。夏の暑さをしのぎ、熱中症を防ぐさまざまな工夫を、会場で実際に見てきました。

“飲む氷”アイススラリーに特化した冷蔵庫。シャープ参考出品

シャープブースで参考出品していたのは、“飲む氷”アイススラリーに特化した冷蔵庫。業務用製品として開発中で、7月から建設現場やスポーツ関連の複数企業・団体の協力の下、テストマーケティングを開始しているそうです。レンタルやリースなど、販売方法についても検討中とのこと。

アイススラリーとは聞き慣れない言葉ですが、かんたんに説明すると、液体をシャーベット状に凍らせつつ飲めるようにしたものを指します。細かな氷と液体が混じった状態になっていて流動性があるので、氷よりも飲み込みやすく、冷たい飲料よりも身体を冷やしやすいのが特徴。すでにいくつかの飲料メーカーがパウチ状のパッケージに収めた製品を展開していますが、特殊な作り方をしていることもあって、値付けが若干高いのが課題だそうです。

シャープでは、市販のボトル飲料から手軽にアイススラリーが作れることをコンセプトにした冷蔵庫を新たに開発。小型冷蔵庫で培った温度制御技術を応用し、猛暑・遮熱対策に使えないか模索した結果、アイススラリー作りに特化した専用品ができたというわけです。

実際にこの冷蔵庫から取りだした飲料ボトルでアイススラリーを作ってもらい、試飲してみましたが、確かに冷たく冷やしただけの飲料よりもスゥッと身体の芯から冷えていくような感じがしました。

説明員によれば、アイススラリー冷蔵庫は「温度帯の制御の細かさ」が通常の冷蔵庫とは異なるのが特徴だといいます。一般的な冷蔵庫の冷凍室であればマイナス18度まで冷やせますが、それでは液体がカチコチに凍ってしまうので、凍り始める温度以下になっても氷にならず、液体の状態を保つ「過冷却」と呼ばれるおもしろい現象を応用。マイナス5度程度で飲料ボトルをひと晩保管しておき、飲みたいときに冷蔵庫から出して強く振るだけで、アイススラリーが作れるようにしました(飲料によっては凍結したり、アイススラリーにならないこともあるとのこと)。

シャープでは、液晶材料の研究で培った技術をベースに開発した適温蓄冷剤「TEKION」を暑熱対策ソリューションとして展開しており、それに続き開発を進めているのが今回のアイススラリー冷蔵庫というわけです。製造業や土木関連業界などB to Bで展開していくことを想定しており、現在はプロスポーツチームにも実証実験というかたちで使ってもらっているそうです。

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