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AIによってコンタクトセンターはどう変わるのか? 第3回 ボイスボットの導入が企業にもたらすメリットとは

マイナビニュース / 2024年8月6日 9時28分

まず、ボイスボットによって、オペレーターが対応する電話の件数を減らすことができます。本稿執筆時点では、完全にボイスボットだけで解決できるのは、良くて7割程度と言われており、オペレーターの負担は、AIが解決した分、軽減されます。そのため、人材確保やコストの削減に貢献できます。
○機会損失回避への対策

電話が集中してつながらないケースや営業時間外の問い合わせなど、すべて人で対応すると、効率が悪くコストもかさみます。ボイスボットであれば24時間365日問い合わせを受けることができるので、ユーザーがいつでも利用でき、機会損失の回避にもつながります。
○顧客満足度の向上

コンタクトセンターに電話してもなかなかつながらないと、顧客にとっても大きなストレスになります。ボイスボットを導入することで、この「つながらない」という不満を解消できます。

さらにIVRの場合は、つながった後で自分の聞きたい内容が出てくるまで音声を聞いて待たなければならず、実はこれもユーザーにストレスを与える要因です。コールリーズンが多様化していくとIVRの階層も深くなり、ユーザーにとってはむしろイライラする原因になるのです。

これに対して、自分は何を聞きたいのかを顧客側から発話できることが、ボイスボットのメリットになります。
ボイスボットの課題

ボイスボットはコンタクトセンターにとって多くのメリットがあり、人手不足時代の救世主と期待されて広まり始めました。しかし、実際利用してみると、ボイスボットにさまざまな課題があることもわかってきました。主な課題とは、以下になります。

複雑な質問に弱い、対応できない
音声が認識されない、誤認識される
常に精度の改善(データのチューニングやメンテナンス)が必要
技術的に対応できないケースが意外と多い

ボイスボットがよく利用されるシーンとして、レストランの予約や家電の修理予約などがありますが、それぞれ、顧客から事業者側へ伝えてもらう情報は以下のように数多くあります。

レストラン予約:名前、電話番号、日時、店舗名、人数など
修理予約:氏名、住所、電話番号、家電の製品名など

オペレーターと話している時は、順不同で一度に複数の情報を伝えても聞き取って、言い忘れている項目を聞き返してもらうこともできます。また、「メニューはお決まりですか」と聞かれた時に、「クレジットカードは使えますか」と異なったコンテクストで聞き返しても、適切な回答をもらえるでしょう。

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