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労働⼈⼝激減の時代だからこそ究極の属⼈化 第2回 究極の属人化に求められる転職マッチング時の「質」

マイナビニュース / 2024年7月31日 17時42分

画像提供:マイナビニュース

前回は、筆者のバックグラウンドや、属人性の価値向上を感じた社会背景、テクノロジーの進化やAIの台頭のおかげで生まれた豊かさと起こりうる取りこぼし、まさかの人材が活躍する意外な転職マッチングについてお伝えしました。今回は、転職マッチング時の「質」について考えてみます。
マッチングの質を高めるポイント

長らく終身雇用文化だった日本でも、潮目の変化が生まれています。現在では東大生でも、大企業に就職せずにスタートアップに新卒入社したり、どこにも就職せずに起業したりする人が増えてきました。かつては新卒至上主義とまで言われていた大手総合商社でも中途採用が始まり、アルムナイ(退職者)を再雇用する大企業も生まれています。数年前にでは考えられない驚くべき変化です。

過去、高度成長期や氷河期には、ポジション数に対して人材は余るほどいました。人が多すぎたので、教育現場では今以上に画一的な教育がなされていましたし、職場でも、誰かが辞めても代わりの人がはいくらでもいるので、パワハラやブラックな環境でも食らいついて働かざるを得ないような、仕事を選べない時代でした。

現在はどうでしょうか。誰かが辞めると次の採用がなかなかできず、数カ月間ポジションが空いたまま、社員の誰かが兼務することで補填しています。待遇を向上し、労働環境を良くし、多様性を受容しても働き手が足りないのが実情です。

一つ一つの出会いの質を高めて、個が活躍し早期離職を生まないことが採用工程における企業側の労力削減になります。また、求職者の人生においても幸せを生む本質的なポイントとなります。

ここでいう質とは、学歴や経歴、年収を指しません。この質とは、企業と求職者のマッチングをするにあたり、仕事のスピード感や目指す未来、転職先で叶えたい生活など「価値観」でも「ささやかな願い」でもなんでも構いません。その人と企業が持つ要素を丁寧に重ねて紡ぎ合わせていくような作業で生まれます。

筆者が過去に関わったケースを2例紹介します。
例1:スポーツを通して気づいた「もしかして理系?」

学生時代に最も打ち込んだことはフィギュアスケートという文系大学生。文系大学生が一般的に想定する営業やマーケティングや企画職を検討していたが、本人に違和感があったことから相談を受けた。

面談の中でフィギュアスケートの面白さについて聞いてみると、表現や芸術面よりも、技術を高めることや、試合時の配点を理解し技の得意不得意や当日のミスなどから速やかに演技プランを再構築していかに高い得点を生むかという、ロジカルな戦術策定と実行が楽しかったとのこと。

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