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佐野正弘のケータイ業界情報局 第132回 折りたたみスマホの先駆者サムスン電子、“AI推し”の新機種に透けて見える苦悩

マイナビニュース / 2024年8月2日 22時0分

その状況は日本でも実感できるようになってきており、2023年に米モトローラ・モビリティが発売した縦折りタイプの「motorola razr 40」は12万円台と、折りたたみスマートフォンとしてはかなり安い価格を実現。2024年に入ると、中国ZTEがソフトバンクのワイモバイルブランドから販売した縦折りタイプの「Libero Flip」が6万円台、そのベースモデルとなる「nubia Flip 5G」が7万円台と、破格の安さを実現したしたことで大きな話題となりました。

価格競争によって折りたたみスマートフォンの大衆化が急速に進んでいるだけに、「折り畳める」というハード面だけを特徴とすることも難しくなりつつあります。それだけに、折りたたみスマートフォンの先駆的存在であるサムスン電子も、Galaxy Zシリーズの価値を落として価格競争に巻き込まれないため、ハード面の進化だけでなくAIという新たな付加価値を付ける必要に迫られた、というのが正直なところではないでしょうか。

ただ、そのAI機能に関しても、文字起こしの精度など日本語の処理にはまだ課題があると感じる部分も少なからずあり、現時点ではどこまで差異化に結びつくのか未知数な部分もあります。サムスン電子が、今後さらに増えるであろう競合の折りたたみスマートフォンとの競争に勝ち抜くためには、ハード性能の強化とAI性能の強化という両面が求められ、非常に難しい立場にあることは間違いないといえます。

佐野正弘 福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。 この著者の記事一覧はこちら
(佐野正弘)



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