1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

東奔西走キャッシュレス 第58回 「対面確認アプリ」で、対面の本人確認はどうする?どうなる?

マイナビニュース / 2024年8月1日 10時59分

画像提供:マイナビニュース

マイナンバーカードのICチップを読み取ることで本人確認を行う「対面確認アプリ」をデジタル庁が開発しました。これまで目視確認をしていた本人確認書類を厳密にチェックすることで、偽造カードを使った不正を排除したいという考えです。

基本的に対象となるのは、金融機関や携帯電話事業者となりますが、これによって不正は減少するのでしょうか。

対面確認アプリの導入について携帯キャリア4社は、以下のように回答しています。

現在も専用の機器を用いて対策。アプリは(臨時店舗など)受付場所などに応じ検討(ドコモ)
(本人確認の見直しは)今後の議論を踏まえ、適切な対応となるように検討する。アプリについても仕様などを踏まえ検討。(KDDI)
全てのソフトバンク/ワイモバイル取扱店でICチップ読取機によるマイナンバーカードのICチップの確認を7月中旬から開始していることもあり、現段階ではアプリの導入は予定していない(ソフトバンク)
・対面確認アプリ等の導入を含め検討段階のため、具体的な方針や対応方法は現在社内で検討(楽天モバイル)

対面確認アプリは、7月29日から8月1日まで、三井住友銀行が実証実験を行いを行い、8月中に正式リリース予定とされています。
○求められるようになった「厳格な本人確認」

対面確認アプリが開発されることになったもともとのきっかけは、「偽造マイナンバーカードで携帯電話の契約が乗っ取られた」という市議会議員の訴えが話題となったことでした。これはキャリアの店頭で偽造マイナンバーカードによって機種変更が行われ、再発行されたSIMカードを使って犯人が携帯電話を悪用。PayPayにログインして金銭も窃取したという問題でした。

このあたりの詳細は本連載の第51回「SIMスワップの対策と対面でのJPKI」で解説しています。

対面での本人確認は本人確認書類(いわゆる身分証)を目視確認するというのが一般的です。顔写真と本人の一致を調べ、偽造されていないかどうかを調べるのが本来の作業ですが、目視する人間の能力などに左右されるという欠点があります。

そのため、携帯キャリアの場合は目視確認だけではない対策もしていました。例えばドコモは機械によるチェックを導入しています。

ソフトバンクは機種変更時に元のSIMカードの持ち込みを求めるなどの対策をしていましたが、先述の事例ではこの対応を怠っていたそうです。そこでマイナンバーカードでもシステム的に偽造チェックを行うことになり、7月中旬には対応が完了。従来の運転免許証に加えてマイナンバーカードの機械チェックもできるようなったそうです。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください