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eスポーツはオリンピックになっていない

マイナビニュース / 2024年8月6日 12時31分

画像提供:マイナビニュース

「eスポーツがオリンピック種目になった」

国際オリンピック委員会(IOC)が、「オリンピック eスポーツゲームズ」開催を正式に決定したニュースを聞いて、上記のような勘違いをしている人が多いのではないでしょうか。

筆者もeスポーツ業界に身を置くものとして、前向きな記事を書きたいところではありますが、どちらかというと今回の報道はさまざまな「誤解」を招いているように感じました。

結論、“まだ”eスポーツは(我々の頭の中にあるような)オリンピックにはなっていません。

「eスポーツが五輪競技に選ばれた」ではない

簡単に整理します。

1:eスポーツがオリンピックの正式種目に選ばれたわけではない
2:オリンピックにおけるパラリンピックのような立ち位置でもない
3:IOC主催であるものの、従来とは別の組織で展開される
4:開催のスパンは未定(期間は2025年から12年間)※4年ごととは限らない

つまり「eスポーツが五輪競技に選ばれた」ではなく「IOCがオリンピックの名を冠したeスポーツ大会の開催を決めた」に過ぎないのです。

また、2021年5月開催の「オリンピック・バーチャルシリーズ」や2023年6月開催の「オリンピック・eスポーツシリーズ」など、すでにIOC主催のeスポーツ大会は過去に開催されています。

そのため、筆者が「オリンピック eスポーツゲームズ」の報道を見たときに感じたことは、「今までやっていたことと何が違うの?」でした。

全く進展がないわけではなく、2037年までのざっくりとした展望が示されたこと、組織体勢が明言されたことについては、一定の前進と捉えることもできるでしょう。

ですが、基本的には「大会の名前が変わっただけ」です。

この「名前が変わっただけ」をメディアが過剰に取り上げ、無根拠に世の中の機運が高まっているのは、(どこかの政党がやっている“名前変え”戦術にメディアが踊らされているのと同様で)得体の知れない気持ち悪さを感じました。
そもそも従来のeスポーツ五輪が盛り上がっていない問題

過去に開催されたIOC主催のeスポーツ大会(「オリンピック・バーチャルシリーズ」「オリンピック・eスポーツシリーズ」)の評価についても触れておかなければなりません。

まず、これらの2大会は定期開催のオリンピックと同時期に実施されたものではなく、いわゆる五輪の公式大会とは別大会という位置づけです。

また、IOCの考える「バーチャルスポーツ」と一般的なゲームファンが考える「eスポーツ」の間には認識差があります。

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