昭和のオフィスがついにABW! でざわつく編集部→働き方を研究するコクヨの人に聞いて【意外な事実】を学んだ
マイナビニュース / 2024年8月13日 7時25分
このデジタルコンテンツ、コクヨの社員が社内ツールのSlackで投稿すると変化し、情報量が増えるほど線が太くなるなど、実際のコミュニケーション量をビジュアルで可視化したもので、コミュニケーションの「今」を把握できると江崎さんは説明します。
「本当はリアルタイムでデータを取りたかったのですが、技術上の制約があり1週間前の状況が投影されます。コミュニケーション量以外に、社屋内の社員の位置情報を可視化もし、誰がどれぐらいどの場所にいるのかも価格的に分かるようにしています。これを見て、社員やお客様が一緒に自分たちのコミュニケーションのあり方を考えるきっかけになればと願っています」
これは面白い試みすよね。例えばコミュニケーション量とアウトプットした成果物の2軸をみて、社員の評価に紐付けるなどもできそうです。実際、今はできないので評価軸を外しているが、将来的にはそうしたことも考えたい様子の江崎さんでした。
ABWでサボる社員がいたら?
今回のリニューアルで「リアル」にこだわるコクヨの姿勢がよくわかりました。でも、なぜそこまでこだわるのでしょう。
そんな疑問をぶつけると、「そもそもお客様のオフィスを作っている会社ですから、リアルな場所の価値を信じていますね笑」と非常に明快な回答が直ぐに返ってきます。
そのうえで、他企業より2歩先を見ながら「こうなのでは」という仮説を元に取り組んでいるので、その考えが世の中に浸透する可能性はあるが、逆に仮説が誤っていてまったく必要とされない可能性もある。それも含めコンセプトの実験場だと言うのです。
ここで編集部のABW化の疑問点についても尋ねると、意外な答えが出てきました。
「働きやすさ、効率だけを重視するなら、昭和のオフィスである関係性の深い部署が集まり、出社すると座席があるのは良いかと思います。ただ、そこから働きがい、新しい価値、視野の広がりなどが生まれるかというと、そんなことはないのかなと思うのです」
となると、編集部に導入される「コアデスク」という試みは時代に逆行している?この恐ろしい疑問も聞いてみました。すると……。
「コクヨでも同じようなことがあり、すべてABWだと、オフィスに居場所というものがなくなり、居心地が悪い、愛着を持てないみたいな声もあるのです。実は第2弾のリニューアルではグループアドレスという、業務のハブになる社員は固定席を持ち、そこに行けば当人がいるという安心感を作る仕組みを予定しています」
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