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【決算深読み】バルミューダの上期決算、大苦戦から「最速で黒字化」目指した進捗確認

マイナビニュース / 2024年8月9日 17時54分

2024年度上期のカテゴリー別の売上高は、キッチン関連が前年同期比22.7%増の45億8300万円、空調関連は同8.6%増の13億4500万円となった。また、国内事業の売上高は前年同期比4.8%減の39億9500万円と前年割れになったが、韓国では71.2%増の13億4600万円、北米では6.0%増の2億6400万円とプラス成長になった。

「日本では巣ごもり需要があり、その反動を経て、現在、市況が回復し、巡航速度に戻りつつある。韓国も似たような状況にある。中国はまだ需要が戻っていない」とする一方、「北米はだいぶ回復してきている。北米市場への参入直後にコロナ禍となり、マーケティング活動ができない状態になった経緯があるが、2024年度からは、体験をしてもらう機会を増やしたいと考えており、ベーカリーやカフェと組んで、体験会を実施している。この半年間で10回以上は実施しており、そのたびに、SNSのフォロワーも増加している。バルミューダの商品は、体験してもらうとわかりやすい。体験を通じて、ブランド認知が変化することを期待しており、それによって売上げを伸ばすことを目指している」と語った。
厳しい業績見通し、通期黒字化は実現するのか?

一方、2024年度通期(2024年1月~12月)の業績見通しは、前回公表値から下方修正した。売上高は4億円減少の前年比1.6%減の128億円、営業利益が1億2000万円減の3000万円、経常利益は7500万円減の7500万円、当期純利益は5000億円減少の5000万円とし、黒字化の計画は維持する。

バルミューダの寺尾社長は、「期初に計画を立てたときの為替レートと、この半年間の実感値には大きな乖離があった。業績が良化しているとはいえ、油断するタイミングではない。より気を引き締めてやっていかなくてはならない」と、下方修正の理由を説明。「2024年8月から、日本で販売している多くの商品において値上げを実施している。為替の変動に対応したものであり、平均値上げ率は約9%となっている。昨今の金融市場の乱高下もあり、消費マインドにはポジティブには働かないと見ている。商品の販売量は下がると考えており、これを業績予想に反映した。売上予想の減少に伴い、利益も修正した」と語った。

また、寺尾社長は、「2024年度は通期での黒字回復と、円安による厳しい環境下でも、持続的に成長可能な事業基盤の確立に取り組んでいる。これを、3つの対応策によって達成することを目指す」という今年度の基本方針に改めて言及。同社では、「売上総利益率の改善」、「固定費の圧縮」、「家電カテゴリー製品の積極的な展開」の3点に取り組んでいるところだ。

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