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再評価のビッグウェーブが来ているハーフサイズカメラを買った。オリンパスの名機『PEN D3』

マイナビニュース / 2024年8月18日 7時30分

リスクの高い素人モノとそこまで価格差がないのなら、無用な賭けをしたくない人ははじめからプロが整備した商品を買うべきだろう。
でも僕はといえば、一か八かで安く買ったカメラが完璧だったときの喜びを味わいたくて、今回もまた素人売買を選んだ。
やや変態的な喜びかもしれないけど、そこのとこはまあ、ほっといていただきたい。

○■フィルム代高騰の煽りを受けてにわかに人気復活したコスパ良好のハーフサイズカメラ

Z世代と呼ばれる若者の間でも、フィルムカメラが人気になって久しい。
銀塩写真の醸し出す独特な味は、デジタルエフェクトがいくら発達しても近づけない表現力を持っており、“映え命”の彼らから見ても魅力的なのだ。

しかしとても残念なことだが、そうした盛り上がりをよそに、写真フィルムの価格は高騰を続けている。
かつては数百円だった36枚撮り35mmフィルムが、今や一本2,000円前後。
撮り終えた後に必要な、現像やデータ化の価格も上がっている。

そうした事情により、ここ数年にわかに脚光を浴びているのが、ハーフサイズカメラだ。
35mmフィルムの1コマを縦割りで半分ずつ使用するハーフサイズは、1960〜70年代に全盛期を迎えた、言うなれば“いにしえの仕様”。
ところが、普通のカメラの倍の枚数を撮影できるコスパの良さが注目され、ここにきてまさかの大復活を遂げているのである。

写真1枚あたりで使うフィルムの面積は半分になるので、当然、ハーフサイズカメラで撮った写真の画質は、通常のカメラのものよりも劣る。
だがデジタル全盛の現代にあえてフィルムカメラを使用する目的は画質の追求ではなく、求めるのはフィルムでしか出せない味。
ハーフサイズで撮った粗い画質が、むしろ良い味につながる。そんな捉え方もあるのだ。

米コダック社がハーフサイズカメラの新作『EKTAR H35』を発売した2022年頃から、その動きは確定的になった。

だが『EKTAR H35』は、使い捨てに毛が生えたような簡易カメラなので、本物のカメラ好きは触手を伸ばしにくかった。
そして今年2024年7月12日。日本のペンタックスが、機能や性能、レンズにもこだわった本格ハーフサイズカメラ『PENTAX17』をリリース。同社がフィルムカメラの新製品を発売するのは、実に21年ぶりのことだった。

するとこれが驚くほどの反響を呼び、発売当日にあらゆるカメラ屋の店頭や、ネットショップから在庫が消えてしまった(この原稿を書いている8月15日現在も軒並み在庫切れ)。
まさしく異例の大ヒットであり、ハーフサイズカメラへの注目度の高さが証明された。

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