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35年目の大公開! 「ダイナブック大作戦 in 秋葉原」でDynaBook初号機の“臓物”をじっくり観察

マイナビニュース / 2024年8月17日 6時0分

超個人的好奇心に抗えず、筆者もDynaBook J-3100 SS001の中身をじっくりと観察してみました。
DynaBook J-3100 SS001の中身をじっくり見ると

基板はボディの前端から奥までびっしりと広がっています。ただ、右側の中央から奥はフロッピーディスクドライブが占めているため、基板の形状としては逆L字といえます。

基板には半導体がこれまたびっしりと実装。近年の基板なら半導体の形状や実装方法などで、「ああ、これはあれだな」と容易に判別できるのですが、DynaBook J-3100 SS001が登場した1990年代初頭におけるノートPCの半導体実装方法はほとんどがQFPやDIPです。

(サイズの大小はあれど)その姿は共通しており、かつ、現代のSoCのように複数の機能が統合されて1つのダイにまとめられですっきりとしたレイアウトではなく、今では統合された複数の機能がそれぞれ別の半導体として基板にずらりと並ぶため、「ああ、このチップはアレ用だね」と一目で把握するのが難しくなっています。

それでも、展示用に分解されたDynabook J-3100 SS001(分解用機材を調達するのに苦労されたとのこと……)の基板には「CPU」「メモリ」「電源」などなど、ラベルが用意されていたので、「おおお! カタログで名前は知っていたけれど、こんな姿をしていたのね」と確認して、隣に展示されているdynabook R9分解展示に用意されたラベルを参考にその違いに驚くことができました。

CPUは「Intel 80C86」で、展示機材には沖電気のライセンス生産チップが載っていました。80C86はいわば「省電力型8086」です。このころから消費電力の抑制は重要だったのですね(そりゃそうだ)。

DynaBook J-3100 SS001のカタログスペックでは動作クロックが10MHzとなっていますが、展示機材の刻印には「M80C86A-2」となっていることに注目したいところです(沖電気の公式データシートがないので推測になりますが、バイヤーのWebサイトでは動作クロックを8MHzとしているところが複数ありました)。

メモリとラベルの置かれたエリアには「TC514256AJL-10」と刻印された半導体が4×3=12個実装されています。これでシステムメモリ容量1.5MB。当時のOSであったMS-DOSの最大領域は640KBなので余ります。この余った領域を「RAMディスク」として使うことで高速でアクセス=読み書きできる小容量のHDDのように使うことができました。

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