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なぜロータスの新車「エメヤ」は電気で走る4ドアGTなのか

マイナビニュース / 2024年9月3日 11時30分

GTとして気になる航続距離は610km(WLTPモード値)。バッテリー容量は102kWhだ。例えばポルシェ「タイカンターボ」と「ターボS」は93.4kWhなので、それよりも容量は大きいということになる。

最新のテクノロジーも充実。4つのLiDAR、18のレーダー、7つの8MPカメラなどを搭載し、クルマの周囲半径約200mまでの障害物をスキャンして安全性を確保するという。システムはOTA(Over The Air)でのアップデートが可能。将来の自動運転にも対応していくと想像する。デジタルミラーが付いていたり、センター画面の操作でドアを開け閉めできたりと電子技術満載のクルマだ。

なぜスポーツカーからBEVづくりを進めない?

ロータスといえば「軽量スポーツカー」のイメージが強い。新型車が「4ドアGTでBEV」と聞くと、これまでとは全く異なる印象を抱くかもしれない。ロータスはなぜ、エメヤのようなクルマを開発したのだろうか。

これは「ビジョン80」の実現に向けた戦略と見るべきだろう。まずはラインアップを拡充し、現在のロータスユーザー以外からの流入を活発化しなければいけないのだ。

そうはいっても、ロータスのもともとのイメージを大切にしなければ、せっかくのファンが離れていってしまう危険性もある。BEVを作るにしても、最初は軽いスポーツカーにしておけばよかったのでは……。こんな風に考える人もいるかもしれない。そのあたりについてロータス・カーズ・アジアパシフィックおよび中東・アフリカ地域の責任者であるダン・バルマーさん尋ねてみると、以下のような話を聞くことができた。

「バッテリーの現状の技術レベルを考えると、いまのロータスのサイズのスポーツカーに搭載するには大きすぎるのです。そこで、スペースが許されるサイズのクルマ(セダンやSUV)から作り始めました。ただし、将来のバッテリーテクノロジーは小さなパッケージにも対応できてきますので、当然、(スポーツカーを作ることも)可能になるでしょう」

ロータスの創業者であるコーリン・チャップマンは、スポーツカーだけでなくさまざまな構想を持っていた。「ここ最近は小さなスポーツカーが多かったのですが、今後は過去と同様にいろんなものにトライしていきたいと思っています」というのがバルマーさんの考えだ。

ただし、ここで絶対に譲れないことがある。それは、ロータスにユーザーが求めるもの、言い換えればロータスらしさだ。「運転した時の楽しさやハンドリングのレスポンスは重要です。つまり、ドライバーとの一体感やダイレクト感ですね」とバルマーさん。それを実現するにはBEVの方がやりやすいという。

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