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AIは社会をどう変えていくのか? - Intel Connection 2024に見た生成AIと企業の付き合い方

マイナビニュース / 2024年9月3日 16時16分

実際、2028年にはPC市場の80%がAI PCになると言われている中、すでに2024年初頭にAI PC向けプロセッサとなるIntel Core Ultraを市場に投入。エコシステムとともに革新と進化が続けられており、すでに500以上のAIモデルがAI PCで動作するようになっているほか、次世代のAI PCのパートナーとの共同開発も進められているとする。また、エッジ領域の活用も、すべてのデータをクラウドの先のAIデータセンターで処理するには、通信コストの問題やリアルタイム性、国をまたがる形でのデータの移動に関する規制の問題などから、重要度が増していくとの見方を示し、2026年までにエッジコンピューティングの50%がAIを主要なワークロードとして処理するようになるとの予測を示した。

さらに、データセンターについては、新製品となるXeon 6として、すでに発表済みのEコア品に加え、Pコア品がまもなく正式発表される予定であること、次世代AIアクセラレータ「Gaudi 3」と組み合わせることで、新たな価値を提供できる段階に到達していることを強調した。

日本初のGaudiユーザーは富士通

Gaudiシリーズについては、これまで海外ユーザーの事例がメインに公開されていたが、今回、ゲストとして富士通 執行役員EVP 富士通研究所 所長の岡本青史氏と、NTTデータグループ 技術革新統括本部 グローバル技術戦略推進部長の吉田英嗣氏が登壇。富士通が日本で初めてのGaudi 2を採用した顧客であることが示された。

岡本氏は、Gaudi 2について、「通信性能とスケーラビリティが高い点が魅力」と説明。実際、同社で比較してみたところ、NVIDIA H100と比べても実行効率(8基ベースによるLlama2 70B finetuning性能)は高いこと、ならびにコストパフォーマンスの試算では1.8倍高いという結果を得たことから、富士通として購入を決定したとしており、インテルと富士通が長年にわたって築いてきたパートナーシップを今後も拡大させていくことで、両社のみならず、顧客の発展、社会課題の解決などにつながっていくことを期待したいとしていた。

一方の吉田氏は、生成AIにはパラメータが大きいAIと小さいAIの2つがあることを指摘。それぞれには適材適所で活用していくことが重要になっていくとし、NTTデータとしても小さいAIを実現するLLMとして「tsuzumi」の開発を進めているとし、そうした小さいAIを動かすためのインフラ構築として目を付けたのがGaudi 2であり、インテルの協力の下、NVIDIA A100とのパフォーマンス評価を実施。推論処理(Llama2 7B TruthfulQAデータセットを利用)においてA100と比べて2.8倍超の性能を確認。「Gaudi 3ではさらなる性能向上が期待できる」とするほか、「今後は省電力性も確認する必要があるので、その調査も実施する予定」だとし、さまざまなハードウェアに強いインテルとともに、高性能かつサステナブルなソリューションの提供を目指していくとした。

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