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20代から高めておきたい投資・資産運用の目利き力 第117回 M&Aでおさえておきたい事業投資の原理原則

マイナビニュース / 2024年9月13日 9時0分

30代前半で事業をつくり、30代後半で売却し、40代になってまた事業を始めるという起業家が増えていると思います。事例は本にもたくさん書いていますので、ぜひ読んでいただけたらと思います。

○サイトM&Aのトレンド

――和家さんがサイトM&Aに長年関わってきて、最近感じる変化やトレンドはありますか?

和家氏:オンラインビジネスに限らないのですが、ビジネスが成立するかどうかは人流(そこに人がいるかどうか)が重要です。人が集まるところにビジネス=お金が生まれるからです。サイトの場合は、アクセス数ということになります。以前は、アクセス数を増やすにはGoogle対策一択だったのですが、今はSNSを活用することが増えました。今後はますます、SNSでの集客力と提供する商品やサービスが重視されると思います。中には、「Google検索では出てこないけど、SNSで100%集客している」という事業もあります。SNSマーケティングのノウハウを持っている会社や個人が事業をつくって売却するケースも増えていくでしょうね。今は圧倒的にインスタグラムです。

また、アクセス数だけではサイトの価値は図れません。アクセス数よりもむしろ、「伸び」の方が重要です。流入経路が多様化しているので、Google検索依存の事業だとアクセス数が減っているサイトもあります。流入経路を持ち、GoogleでもSNSでも評価されているサイトで、昨年比でアクセス数が増えていれば価値のあるサイトです。

――確かに、Googleで検索するよりもインスタグラム検索やAmazon検索、YouTube検索することが増えましたよね。

和家氏:その影響もあって、最近は「アカウントの売買」の相談も増えています。AmazonやeBay、インスタグラム、X(旧ツイッタ―)、YouTubeなどのアカウントです。ただ、アカウントは価値判断が難しいので実際にはアカウント単体では売れにくいのですが、「欲しい人がいるかもしれない。売れるなら売ってみよう」と気づく人が増えたのだと思います。副業でSNSを始める人も増えたので、今後もアカウント売買の相談は増えそうですね。
○根強い情報格差を解消したい

――M&Aは中小企業間でも、あるいは個人でもすっかり身近になったとも感じるのですが、実際はどうなのでしょうか?

和家氏:日々M&Aの案件に関わっているとそう感じることもあるのですが、実際はそうでもないと思っています。先日、ある地方のロータリーでサイト売買の講演をさせていただいたのですが、講演後に「サイトM&Aという手段があるなんて、初めて聞いた」と言われました。情報格差をまだまだ感じますし、M&A市場の健全な発展のためには、普及啓蒙も必要だと思います。

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