大河原克行のNewsInsight 第324回 欧州で日本企業の存在感を示そうとしたパナソニックの展望、IFA 2024の展示から
マイナビニュース / 2024年9月13日 15時28分
ひとつめの「素材使用を最小限に抑え、リサイクル素材や再生可能素材の使用を拡大」する取り組みでは、循環型製品の開発に着手していることをあげた。その代表例のひとつが2年前に欧州市場において発表したモジュール式パーソナルケアシステム「マルチシェイプ」である。ひとつのボディに複数のアタッチメントを取り付けて利用することが可能で、髭や髪、体毛、鼻毛のトリミング、髭剃りや歯磨きなどに使える。1つの機器だけで様々なの製品の機能を利用でき、資源効率を高めているという。
もうひとつの事例が、新製品に使用する材料を減らすことだ。シェーバーの900sシリーズ(パームインシェーバー)では、コンパクトなデザインを採用し、従来のハンドル付きモデルと比べて、プラスチックの使用量を約40%削減しているという。
2つめの、「製品寿命の最大化」では、従来の販売方法と並行する形で、Product as a Service(PaaS)と呼ぶ手法を、今後1年以内に欧州市場において開始。製品リースの手法を用いて、B2BやB2Cにおける製品利用率を高める提案を行うという。また、日本において「Panasonic Factory Refresh」を開始したことも紹介。使用済み機器をパナソニックの専用工場でメンテナンスや修理を行って再生。パナソニックのオンライン販売チャネルを通じて、メーカー保証がついた中古品として再販売する。
3つめの「顧客やパートナーとの共同アプローチ」では、サーキュラーエミノミーは、生産者だけの課題ではなく、顧客やビジネスパートナーとの連携が必要であり、販売店とともに、シンプルで便利、かつコスト面でも魅力的なソリューションを提供する必要があることを訴えた。
○欧州攻略の戦略商品など、パナソニックブースの出展内容
最後に登壇したのが、パナソニック マーケティング ヨーロッパ Marketing Comms & eCommerce, European DirectorのDavid Preece氏だ。
同氏は、IFA 2024のパナソニックブースで展示した新製品や欧州市場向け戦略製品などについて説明した。ここでは、パナソニックブースの展示の様子を交えて紹介する。
(大河原克行)
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