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震災の被災地でポータブル電源はどう活躍した? 防災月間の9月、能登で取材した

マイナビニュース / 2024年9月17日 6時0分

「大震災の直後、友人からポータブル電源を借りることができたんです。そのとき、初めてポタ電というものを知りました」と瓶子さん。スマートフォンのモバイルバッテリーは知っていたけれど、こんな大きなバッテリーの製品があることは知らなかった、使い始めは「何時間ぐらい使えるのかな」と疑問に思っていた、と明かします。

瓶子さんは「1月13日、まだこのあたりは電気も復旧していませんでした。でも、ポタ電を使えば照明はもちろん、ドライヤー、そしてサロンの電動椅子も動きました。これには驚いたし、本当に嬉しかった。水がなかったけれど、近くで井戸水を汲んで石油ストーブで沸かしてお湯にして。だからカットだけでなく、シャンプーもできる状態で営業を再開できたんですよ。もっとも、ペットボトルシャワーでしたけどね」と明るく笑います。

店舗を再開すると「どうしても髪を切ってほしい」というお客さんが続々と訪れたそう。「避難所では満足な水もないから、皆さんヒゲも剃れずにモジャモジャだった。でもここで髪をさっぱりして、ヒゲも剃ったら、気持ちもリフレッシュできたみたいで。皆さん、笑顔で帰っていきました」。

ポータブル電源を貸し出した瀬戸さんは次のように話してくれました。「今回のような大地震で道路が寸断されると、このあたりは陸の孤島になってしまいます。数日も経てば電源車も来てくれますが、震災直後の数日間は電気なしで過ごさなくてはいけません。何が起こったのか情報を得たい、家族と連絡がしたい、と思っても何もできないんですよね。最近は衛星通信のStarlinkのような手段も普及しましたが、やはり電気がないことには使用できません。こうした時にポータブル電源が手元にある心強さを実感しました」。
帰れない客と一緒に過ごしたキャンプ場でも活躍

EcoFlowのポタ電は、別の場所でも活躍していました。というわけで、再びレンタカーで移動。途中、瓦礫の集積場の前を通り過ぎました。

鉢ヶ崎海岸からクルマで5分のキャンプ場「Camping Spot Hamano」(キャンピングスポット ハマノ)を運営する濱野達也さんも、震災時にEcoFlowのポータブル電源に助けられた1人でした。

「元日に被災したとき、宿泊中のお客さんが5組ほどありました。初日の出を拝む年越しキャンプをしていたんですね。大きく揺れたので、津波に備えなくてはいけないということで、みなさんと一緒に山に避難しました。津波の心配がなくなってキャンプ場に戻ってくると、電気が使えなかった。クルマで帰宅を試みる方もいらっしゃいましたが、道路が寸断されていて引き返してきました。結局、こちらのキャンプ場でお客さんと一緒に5日間ほど過ごしました」と濱野さん。余震の続く不安な状況のなか、EcoFlowのポータブル電源でスマートフォンとLEDランタンが充電できたので気持ちが救われた部分もあった、と振り返ります。

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