大河原克行のNewsInsight 第325回 日本の「働く」を変える? リコーが開発した未来の会議室「PRISM」、秋葉原で実証実験
マイナビニュース / 2024年9月17日 17時17分
用途に応じて、リコーが開発した空間アプリケーションを切り替えることで、会議の内容にあわせた進行や、会議の効果を最大化できるようにしているのも、RICOH PRISMの特徴だ。
先に触れたアイデア発想やチームビルディングのほか、マインドフルネス、アート体験などにも利用でき、「LIFORK秋葉原が目指す『チーム力や創造力を高めるコミュニケーションが活発化する場所』、『集まることの価値』をさらに高めるオフィス空間を提供していくことができる」としている。
○「RICOH PRISM」の5つのアプリ、注目は「AI壁打ち」
RICOH PRISMは、2020年11月に、リコーが東京都大田区の本社近くに設置した次世代ワークプレイス「3L(サンエル)」に導入。東京・紀尾井町の紀尾井カンファレンスや東京・品川の共創活動拠点「RICOH BUSINESS INNOVATION LOUNGE TOKYO」、大阪・本町の「RICOH 本町橋 Work Base」においても導入した経緯がある。これまでに、社内外のプランナーやクリエイターなどのチームにより、1000回以上の活用実績があり、高い没入感によって、チームビルディングやアイデア発想を促進するといった点での効果に評価が集まっている。また、これらの利用者からのフィードバックをもとに、アプリケーションのユーザビリティ向上や新規開発を行ってきた。
これまではリコーの施設内にあったため、試験的な活用やデモストレーション用途での活用に留まっていたが、LIFORK秋葉原への設置は、実証実験と位置づけながらも、一般企業などが日常的に利用できる仕組みとして初めて提供するものになる。まずは1年間を予定。アップデートしながら、長期間使用できるように検討していくという。
LIFORK秋葉原の「RICOH PRISM」では、5種のアプリケーションを提供する。
複数の画面を同時に共有して、チームの生産性を高める「HOME(SHIRO)」、生成AIによる3Dキャラクターとの対話を通じてアイデアを掘り下げて、整理、ブラッシュアップする「KABEUCHI」、完全自動ファシリテーションに従って、音声で空間に直接アイデアを入力する新感覚のブレインストーミング体験ができる「BRAIN WALL」、没入空間を活用したアイスブレイクを通じて、チームのコミュニケーション能力を診断できる「PERSONA」、一期一会の花々と言葉が織りなす幻想的な瞑想体験(マインドフルネス)ができる「REFLECT」である。
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