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大河原克行のNewsInsight 第325回 日本の「働く」を変える? リコーが開発した未来の会議室「PRISM」、秋葉原で実証実験

マイナビニュース / 2024年9月17日 17時17分

テーブルに設置されたタブレット端末から簡単に設定やアプリの操作ができ、スマホを利用した音声での入力や対話も可能だ。だが、4台の大型プロジェクターを使用しているため、会議室としては、ファンの騒音が少し気になる。

注目されるアプリのひとつが、「KABEUCHI」である。

AIを活用し、AIエージェントと対話をしながら、アイデアを深堀りできる。1人でのアイデア出しも、複数人が参加した検討会議でも利用できる。スマホを使いながら、音声でテキストを入力し、AIエージェントと対話。まずは、アイデアを入力し、いつかの質問に答えながら、アイデアの方向性を絞り込む。たとえば、アイデアを通じてどんな体験や価値をユーザーに提供したいのか、アイデアを使ってくれるのは誰か、独自の価値はなにか、開発や実装に必要な技術や資金、人材はなにか、どんなリスクを想定しているか、アイデアをどう拡大するかなどの質問に答える。わからないところはわからないと答えればいい。

これらのアイデアの基本情報をもとに、自由な対話を通じて、アイデアの深堀りを行う。議論に入ると、エミリーとルーカスの2人のAIエージェントが登場。それぞれにキャラクターとしての性格が設定されており、エミリーは優しくサポートするのに対して、ルーカスは厳しい意見をいいながら、アイデアをまとめていく。たとえば、ルーカスは、「独自性が見えない」などと厳しく指摘しながら、自らもアイデアを出す。やりとりの内容は、LINEのように画面に表示され、確認しながら対話を進めることができる。さらに、アイデアや意見に行き詰ったら、その部分をAIエージェントに考えてもらうことも可能だ。どらちのAIエージェントに意見を多く求めているかといった傾向や、沈黙の時間がどれぐらいあったかなど、会議の状況も把握できる。

現在、GPT-4oを利用しており、今後、AIエージェントのキャラクターの設定を増やしていくことを検討しているほか、有名経営者の言動やノウハウを反映したAIエージェントの設定も可能になると考えている。

RICOH PRISMは、LIFORKのスペース会員であれば、1時間5500円で利用できる。またシェアオフィスの入居者は割引価格で利用できる。

NTT都市開発 ビル・商業事業本部商業事業部オペレーショナルアセット担当の小川由夏氏は、「LIFORK秋葉原が目指す空間づくりに、RICOH PRISMが合致すると判断した。これまでにないコンセプトの会議室を利用してもらえる機会を創出することで、秋葉原UDX全体の価値向上、ワーカーの満足度を高めるという点での効果を期待している。秋葉原UDXに入居する企業にとっての付加価値のひとつにも位置づけたい」としている。

RICOH PRISMは、利用ノウハウを蓄積し、それをもとにアプリケーションの強化、拡大を図るフェーズにあるのは明らかだ。多くの企業や人が利用するLIFORK秋葉原への設置は、RICOH PRISMの進化にも大きく貢献しそうだ。
(大河原克行)



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