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地域の魅力を発掘する「ローカルディグ構想」とは? NoMaps2024で見つけた新たな地域共創のカタチ

マイナビニュース / 2024年10月9日 10時0分

ふだんは東京に暮らす田中さんと、地域のプレイヤーである木野さん、阿部さんがタッグを組んで取り組む、南茅部地区のローカルディグ。これから持続的に活動を続けていくにあたっての課題や工夫も話し合われました。

木野: 南茅部の漁師さんの暮らしと縄文文化、どちらも自然の恵みを糧にしているのは同じですけど、地元ではそれほど意識されていないのかもしれません。そこを埋めるには第三者、ストレンジャーの目線も必要なのでは。人から言われて自分の長所に気づくようなことがあると思います。

阿部: 世界遺産の縄文文化を誇りに思う人を地域にいかに増やしていくかが大事だろうと思います。加えて大切なのは、世界遺産を柱にヒト・モノ・カネが回るような仕組みをつくること。地域全体を屋根のない博物館「エコミュージアム」として捉えると、地域住民みんなが学芸員です。参加費をもらって山や海の体験メニューを提供したり、昆布に付加価値をつけて売ったり、地域にお金が落ちる仕組みも考えなくてはいけないと思います。

田中: おふたりの話をまとめられるキーワードになるかどうかは分かりませんが、ストーリーテーラーというか、地域のことを語れる人をいかに増やしていけるか、ということがポイントになるのではないかと思っています。

函館の南茅部エリアを実証地として始まるローカルディグのプロジェクト。地域の人々と信頼関係を構築しながら魅力の発掘を進め、随時「note」などで情報発信をしていく計画だとか。これからの活動がどのような広がりを見せるのか楽しみです。
地域課題の解決に向けたHOPとの協働

セッション終了後、地域循環型ミライ研究所の田中健人さんにお話を聞くと、今回NoMapsへの参加はビジネスプラットフォーム「HOP」の情報提供がきっかけだったそうです。

HOP(Hokkaido Open Platform)は、NTT東日本-北海道、北海道電力、北海道銀行、パーソルホールディングスが2022年10月にスタートした地域応援のためのプラットフォーム。

2023年6月には名称をHOPと定め、NoMapsとも連携し、「事業に役立つ情報やノウハウの共有」、「道内企業・組織・個人によるPRの場の提供」、「共通のテーマで語らい、横のつながりを形成できる場の提供」、「ビジネス上の課題解決のサポート」をミッションとして活動しています。

こうしたプラットフォームの運営も、地域活性化のモデル構築を目指す地域循環型ミライ研究所の取り組みも、その根底を担うのはICT。

住んでいる場所や世代の壁を越えて人々が出会い、つながり、相乗効果を発揮できれば、地図のない未来へ進むための新しい道が見えてくるに違いありません。

井上由美 いのうえ・ゆみ 函館生まれ、札幌在住。広告制作会社のコピーライターを経て2000年からフリーランスのライターに。好きなものはコーヒーとお酒、紙の本、海の匂いと波の音、犬、子ども、お風呂。嫌いなものは戦争と原発と大声。 この著者の記事一覧はこちら
(井上由美)



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