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大河原克行のNewsInsight 第328回 シャープが生成AIで目指す「Act Natural」の世界観 - Tech-Day’24の社長講演から

マイナビニュース / 2024年9月24日 13時16分

「白物家電では、AIを活用した新たな価値提案を進める。また、エッジAIの活用、物流やロボティクス分野での事業展開にも力を注ぎ、IT分野に強みを持つ企業のM&Aも積極的に取り組む。さらに、XRや車載、衛星通信、AI関連端末も強化していく」と述べる一方、「各国において一定のブランド力を有している強みを生かし、商品力のさらなる強化を図るとともに、効率的な事業運営により、収益性の改善に取り組む。保有する様々な技術を活用し、新たなビジネスの創出に挑戦する」と語った。

続いて登壇したシャープの種谷CTOは、「シャープは、ブランド事業を強化するなかで、『人と地球に優しい企業』を目指すビジョンの実現に向けて、必要となる技術はしっかりと持つ」とし、エッジAIであるCE-LLMや次世代通信技術、グリーンエナジー技術、ESG貢献に向けた技術に対して、継続的な開発投資を行う考えを示した。

そのなかで、いくつかの取り組み事例を紹介した。

今回の「SHARP Tech-Day’24 “Innovation Showcase”」で初公開したEVコンセプトモデルである「LDK+」については、「走ることは重要だが、止まっているときや、家に駐車しているときにも価値を生み出すという部分に、家電メーカーとして培ってきた価値を提案できる」と述べ、リビングルームの拡張空間としての利用を推進。EVと住空間、人、エネルギーをつなぐ新たなEVの提案を進める考えを示した。なお、LDK+には、鴻海(Foxconn)グループのEVプラットフォームを活用している。

「AIoT3.0」と呼ぶ新たな提案も行った。AIoT2.0までの取り組みでは、家電のネットワーク接続により、レシピをダウンロードしたり、機能を追加したりといった活用のほか、機器間連携により、サービス範囲を向上したりといった提案に過ぎなかったが、AIoT3.0は、この基盤を生かして社会課題の解決にも踏み出すことができるという。

「900万台のAIoT家電が接続することで、社会基盤に匹敵する家電ネットワークが構築できている。これを活用して、社会課題の解決にも生かせる段階にやってきた。それがAIoT3.0になる」と述べ、「AIoTの世界をさらに広げてきたい」とした。

また、同社では、Eeeコネクトを提案。家電や電気機器をトータルで制御することで省エネ化を図るという。将来的には、バーチャルパワープラント(VPP)に対応したもの進化するとの構想も明らかにした。

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