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大河原克行のNewsInsight 第328回 シャープが生成AIで目指す「Act Natural」の世界観 - Tech-Day’24の社長講演から

マイナビニュース / 2024年9月24日 13時16分

さらに、ESG関連技術では、静音性に優れたスティッククリーナーやドライヤーなどによる静かな家庭環境の提案のほか、再生プラスチックの利用、ネイチャーテクノロジーの活用に加えて、今年のイベントでは、フードロスの削減にも着目。エリア別選択加熱、真空減圧高品位乾燥、急速冷凍の3つの技術を活用することで、フードロスの課題に対応できるとした。

そのほか、Smart Officeについては、生成AIを活用した提案が今後の鍵になると位置づける一方、Universal Networkでは、無線通信に重点をおいた技術開発を進めることを強調した。

種谷CTOは、「シャープは、エッジAIであるCE-LLMを、すべての領域に展開することになる。Smart Life & Energy やSmart Office、Universal Network、そして、EVソリューションに至るまで、価値を提供するためのベースになる」とし、「ここで提供する価値は、Act Naturalになる。生成AIによって、行動をもっと自由に、自然にできる」と語った。

Act Naturalでは、生成AIによって、家電の操作ボタンを最小限にしたり、タッチを不要にしたり、ハンズフリーにしたりといった環境を目指す。

「汚れた服を洗濯する際に、ワイシャツと子供の体操服では汚れ方が違い、最適な洗濯方法を選ぶには、ユーザーが洗い方を考えたり、マニュアルを読んだりしなくてはならない。Act Naturalが目指す世界では、AIに聞くだけで最適なプログラムをダウンロードし、AIが設定し、ユーザーは『洗濯をはじめて』と言えばそれで済む。Act Naturalを実現する商品群を創出し、ナチュラルなアクションで済む世界を取り戻す」と宣言した。

「SHARP Tech-Day’24 “Innovation Showcase”」では、ウェアラブルデバイス「AIスマートリンク」を発表。「Act Naturalを実現するデバイスのひとつ」と位置づけた。基調講演では、AIスマートリンクの共同開発を行った京都芸術大学の小笠原治教授とともに説明を行った。

AIスマートリンクは、約100gの軽量首掛けタイプのウェアラブルデバイスで、首にかけるだけで、音声による生成AIとの自然なコミュニケーションを実現。ユーザーの音声での問いかけに対して、内蔵したマイクとカメラを通じて、周囲環境を把握しながら、音声で応答することができる。

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