これから金利はどうなる? 自民党総裁選の影響も受ける? 専門家が解説
マイナビニュース / 2024年9月24日 18時40分
住宅ローンの診断サービス「モゲチェック」を提供するMFSは24日、住宅ローン勉強会を開催。同社 取締役COOの塩澤崇氏が「日銀の金融政策決定会合について」「10月住宅ローン金利予想について」「自民党総裁選の影響について」、詳しく解説した。
○■日銀の利上げは慎重だった
まずは日銀金融政策決定会合を受けて、塩澤氏は「米国経済を不安視した慎重な判断だったと捉えています」とコメント。そして、政策金利については「25年末か26年頭に1%までいく程度ではないでしょうか」との見方を示す。「金利差が縮小することによる円高で、輸入物価は下落、企業収益が圧迫されて賃上余力が低下します。一方で、米国経済も盤石とは言えない。日銀の利上げが慎重になった理由には、この為替、米国経済という2つの懸念点が挙げられます」。
「日銀の考えとしては、急激な円安も困るが円高も避けたい。ゆえに米国経済・米国金利に従属的な金融政策とならざるを得ません。日本の中立金利は米国経済・金利も踏まえた金利水準になるので、日本の経済状態だけで決め切れない、という背景があると考えています」と塩澤氏。
これを踏まえたうえで、あくまで個人の見立てとして「政策金利の見通しですが2025年末~26年始に1.0%になるかどうか」と予想した。今後は、賃金上昇がサービス価格の上昇につながったか、春闘を受けて会社の賃金上昇が織り込まれたか、というところに注目していくと説明している。
では変動金利と固定金利のどちらが有利になるのだろうか。「これも個人的な見立てですが、まだ変動が有利、というフェーズは続くんじゃないかと思います。その理由としては、まだまだ固定と変動の金利差が大きい。9月現在で1.4%を超えるポイント差があります」。
「好景気のときは高金利になりますし、不景気の時は低金利になります。景気サイクルっていうのは周期的にやってきますので、仮に私の見立てが外れて金利が上がったとしても、ずっと金利が高止まるということは考えづらい。そのうち下がることも踏まえると、まだまだ変動が良いと考えている次第です」
そのうえで金利上昇に対しては、借り換えなどで支出を削減する、長期分散積立投資でインフレを味方につける(価値が目減りする現金保有はリスクになる)、繰り上げ返済する(住宅ローン金利>資産運用の利回りになった場合のみ)といった対策を挙げる。
○■10月の住宅ローン金利は?
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